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アフリカ最多、3回目のコンフェデレーションズカップに挑むカメルーン

2017 5/1 19:13Aki
サッカー
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Photo by AGIF/Shutterstock.com

アフリカネイションズカップ2017で5度目の優勝を達成し、コンフェデレーションズカップ2017の出場チームに決まったカメルーン。 カメルーンにとって、コンフェデレーションズカップは決して忘れることのできない大会でもある。

アフリカ最多の3回目の出場

コンフェデレーションズカップの前身となるキング・ファハド・カップから数えて10回目となるコンフェデレーションズカップ2017。
アフリカ大陸連盟代表としては、これまでアフリカネイションズカップ最多優勝を誇るエジプト、アフリカ唯一のワールドカップ開催国である南アフリカと共に、カメルーンはコンフェデレーションズカップに2回出場を果たしていた。2017年1月?2月にガボンで開催されたアフリカネイションズカップ2017の激戦の末、決勝でエジプトを下し5度目となる優勝を飾り、コンフェデレーションズカップにアフリカ最多となる3度目の出場を決めた。

カメルーンにとって決して忘れることのできない大会

カメルーンにとって、コンフェデレーションズカップは大きな悲劇が襲った、決して忘れることのできない大会だ。
その事件が起こったのは、日本も出場した2003年フランス大会。カメルーンはブラジルと同じグループBを首位で突破し、決勝トーナメントへ進出した。決勝トーナメント準決勝でコパ・アメリカ2001にチャンピオンのコロンビアと戦うこととなった。
悲劇が起こったのは、カメルーンが前半立ち上がりに先制して1-0で迎えた72分。センターサークル付近で突然17番をつけたマルク=ヴィヴィアン・フォエ選手が倒れる。
何の接触もなく突然倒れたフォエ選手に対して、レフェリーは試合を止めドクターを招き入れて処置を行うが、残念ながらそのまま帰らぬ人になった。死因は心臓発作だった。
この事故により、コンフェデレーションズカップは4年に1度の開催とし、試合間隔も見直すことになった。

現在監督を務めるのはウーゴ・ブロース氏

2014年ブラジルワールドカップでは、元浦和レッズ監督のフォルカー・フィンケ氏に率いられグループリーグに挑んだが敗退。その後もアフリカネイションズカップ2015に出場するが、グループリーグ敗退となったためフィンケ氏は解任となった。現在カメルーンの代表監督を務めるのはベルギー出身のウーゴ・ブロース監督だ。
母国ベルギーで監督としてのキャリアを始め、グラブブルージュで優勝2回、アンデルレヒトで優勝1回。その後ギリシャのパナシナイコスやトルコのトラブゾンスポルなど国外の強豪クラブでも監督を歴任してきた。カメルーン代表監督がナショナルチームの監督としては初挑戦ながら、アフリカネイションズカップ2017で無敗優勝を達成した。

アフリカネイションズカップ2017MVP

アフリカネイションズカップ2017で大活躍を見せたのは、当時デンマークのオールボーBKに所属していたクリスティアン・バソゴク選手。右サイドを疾走する快足アタッカーだ。
母国カメルーンでプレーした後にアメリカへ渡り、その後デンマークへという異色のキャリアを積んだバソゴク選手は、アフリカネイションズカップ2017でMVPを獲得後、中国の河南建業へ移籍した。移籍金は600万ユーロ(約7億円)とも言われている。
バソゴク選手はまだ21歳と若く、今後もカメルーンの主軸として注目を浴びている選手だ。世界大会デビューとなる今大会での活躍に期待が集まっている。

カメルーンならではの問題点も

カメルーンには、シャルケでブレイクし、現在リバプールに所属するジョエル・マティプ選手、シャルケでプレーするシュポ=モティング選手、アフリカネイションズカップ決勝で同点ゴールを決めたオリンピック・リヨンに所属するニコラ・ヌクル選手ら、数々のスター選手がいるが、この国がいつも抱えるのが招集問題だ。
アフリカネイションズカップでは、開催時期の問題はあるものの、マティプ選手を始めアヤックスのアンドレ・オナナ選手、ウェスト・ブロムウィッチのアラン・ニョム選手ら7名もの選手が参加を拒否し、ウーゴ・ブロース監督を悩ませることになった。
カメルーンは、今回のコンフェデレーションズカップでも、どれだけの選手を招集できるかという問題を抱えることになる可能性が高そうだ。

まとめ

チリ、ドイツ、オーストラリアと同じグループBに入ったカメルーン。 チリ、ドイツの壁は厚いだが、選手の招集が上手くいけばサプライズを起こせる爆発力を秘めた国だ。 初戦は6月18日、南米王者チリとの対戦だ。