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勝ち点2差に3クラブ J1最終節で決まるACL出場チーム

2018 11/29 11:53中山亮
サッカー,ⒸShutterstock
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最終節に札幌対広島の直接対決

2018年、明治安田生命J1リーグもいよいよ最終節。上位3チームに与えられるACL出場権だが、既に川崎Fの優勝が決まっており、残り2枠を3チームが争う形となっている。

現時点での順位は2位広島(勝ち点56)、3位鹿島(勝ち点55)、4位札幌(勝ち点54)となっているが、最終節で札幌と広島の直接対決が残されており、札幌も自力でACL出場権を獲得できる状況だ。

では、それぞれのチームが3位以内に入るための条件を見ていこう。

札幌対広島の表

ⒸSPAIA

広島、札幌のACL出場権獲得(3位以内)条件は上記の通り。どちらかが勝利した場合、勝ったチームは無条件で3位以内確定となる。広島はこの試合引き分けでもOK。同時刻キックオフとなる鹿島対鳥栖の試合で、鹿島が敗れた場合でも3位以内が確定する。

広島は、鹿島対鳥栖の試合が引き分けに終わった場合、札幌に敗れても勝ち点で鹿島と並ぶため、数字上は3位の可能性が残る。ただし、試合前の時点で両チームの得失点差は広島が+12、鹿島が+11とその差わずか1。たとえ敗れたとしても1点差以内に抑えなければならない。

さらに、得失点差で並んだ場合、次に順位を決める条件が総得点となっているが、現時点で広島は総得点が鹿島より5点少ない。そのため、最終節で鹿島よりも5点以上多く得点を奪わなければならないことを考えると、かなり厳しい条件といえる。

一方の札幌もこの試合引き分けに終わっても、鹿島が敗れた場合勝ち点で並ぶことにはなる。だが、札幌は得失点差0で鹿島との差が11もあるため、逆転することはほぼ不可能だろう。

3位鹿島の条件は?

3位鹿島のACL出場権獲得のための条件は下表の通り。

鹿島の表

ⒸSPAIA

鹿島は勝利した時点で3位以内が確定する上、得失点差が+11、総得点も3チーム中最多の50あるため、その他の条件でもかなり優位な状況だ。

前章でも記述した通り、鹿島がこの試合に敗れ広島対札幌が引き分けの場合は札幌と、鹿島が引き分け札幌が勝利した場合は広島とそれぞれ勝ち点で並ぶが、得失点差と総得点で両チームを上回る可能性が高く、どちらの場合も3位以内が濃厚といえる。

そのため、鹿島は鳥栖に敗れた上で、札幌が勝利した場合のみACLへの切符を逃すことになりそうだ。

2016年以来となるACL出場を目指す広島、今季ACLを制覇した鹿島、クラブ史上初となるACL出場を目指す札幌。J1最終節も熱い戦いから目が離せない。