ペナルティエリア周辺対決
J1第26節の中からオリジナル10同士の対決となる横浜F・マリノス対浦和レッズ戦をピックアップ。
横浜FMが14位、浦和が9位と苦しむ両チーム。入れ替え戦となる16位との勝ち点差は横浜FMは3しかなく、浦和も一桁順位ではあるものの差が6しかないことを考えると、共に落としたくない一戦だ。
そしてこの試合は、リーグ最多の41得点を記録しているだけでなく、ペナルティエリア周辺でのプレー数が75.8回でリーグ2位の横浜FMと、対戦相手のペナルティエリア侵入46.3回で最小の浦和という対戦でもある。
厳しい順位にいる横浜FMだが、攻撃面では川崎Fを上回るリーグトップとなる58.7%のボール保持率を武器に、ドリブル突破16.1回、スルーパス数21.0回、クロス数22.0回とリーグ1位の高い数字を記録。
ペナルティエリア内、ペナルティエリア左、ペナルティエリア右を合計したペナルティエリア周辺プレー数も75.8回/試合とリーグ2位で、リーグ最多得点にふさわしい数字を残している。
一方で最も堅牢なペナルティエリアを持つのが浦和。46.3回/試合はリーグ平均よりも15回以上少ない。
この試合は、浦和陣内のペナルティエリア周辺でどちらが優位に立つかがポイントとなりそうだ。
ここで横浜FMが優位に立てたならリーグトップの得点力で一気に攻めきる形になるだろうが、もし浦和が自陣ペナルティエリア周辺での守備で優位に立つことが出来たら立場は一気に逆転する。
浦和は第18節以降の後半戦だけに絞ると、アタッキングサードでのプレー数はリーグ11位となる208.1回しか無いにもかかわらず、得点はリーグ2位となる15得点を記録。手数をかけない攻撃、つまりカウンターを得意としている。
一方で横浜FMは対戦相手のアタッキングサードでのプレー数はリーグ最少となる177.7回しか許していないにもかかわらずリーグワースト2位となる43失点。カウンターに弱い。
単純に考えれば浦和のカウンターが横浜FMに襲いかかることになるだろう。
しかし浦和が気をつけなければならない点が1つある。
それは浦和がディフェンシブサードで最もファールが多いチームであるということだ。
横浜FMには先日のコスタリカ戦で日本代表デビューも果たした優秀なキッカー天野がいる。
先制しながらもFKから追いつかれ、最終的には逆転を許した前節C大阪戦と同じパターンは避けたいところだ。