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ガンバ大阪新監督となるレヴィー・クルピ氏のチームマネージメント

2017 12/25 10:06Aki
レヴィー・クルピ氏
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レギュラー第一主義の11人の監督

2013年の帰国時もそうだったが、クルピ氏はメディアに対してジョークを飛ばすことも多く、サポーターには常にフレンドリーに接する。まさに「陽気なブラジリアン」といったイメージなのだが、実際に監督としてのクルピ氏はそのイメージとは全く異なる。
サッカーの監督には選手との距離を近くし兄貴的な存在となるタイプもいるが、クルピ氏はそれとは異なり選手との間に完全に線を引き、ボス的な存在として監督と選手という立場を明確にわける。

そのため、練習中に選手に対してはジョークを飛ばす姿など見えず、個別にコミュニケーションをとることすらほとんどない。さらに特徴的なのは練習中でも直接指示を出すのはレギュラー組となる11人(プラスアルファ)のみ。サブ組には声をかけることは、ほぼない。
セレッソ大阪の選手としても、GMとしてもクルピ氏と共に仕事をした梶野智氏は著書「世界に通用する セレッソ大阪の「育てて勝つ」流儀」の中で、クルピ氏のことを「レギュラー第一主義の11人の監督」と表現している。

クルピ氏のチームづくりにおけるマイナス面

クルピ氏の特徴的なやり方は、プラス面もあるがマイナス面ももちろんある。例えば「レギュラー第一主義の11人の監督」という部分。
セレッソ大阪の監督時代、このクルピ氏のやり方に慣れていない新加入の選手は、加入直後にポジションを獲得できないと戸惑いを見せ、チームの戦力となるのに時間がかかってしまうことも多かった。
また、若かりし日の柿谷選手が遅刻を繰り返し徳島ヴォルティスに放出されるということもあったように、クルピ氏には規律に厳しいという一面もある。
これは選手と監督の関係の中でも同様で、選手が監督に対して起用法について意見をすることも、選手の枠を越えた行為だとして規律違反だと判断し、2011年には当時のエースだった乾選手を1ヶ月近くチームの全体練習に参加させなかった。

戦い方の面でマイナスもある。チームを作り上げる為には選手を固定する必要がある。そのためシーズンが進むにつれ相手チームからの研究も進むのだ。
その結果ほとんどのシーズンでかならずシーズン中盤をすぎた頃に一度失速してしまう時期を迎えるのだ。そこからの改善方法も、選手を入れ替え試合の中でブラッシュアップしていく形をとるため時間がかかってしまう場合もある。
クルピ氏が率いたセレッソ大阪では、開幕前のチームビルディングにかかる期間と、シーズン中盤に訪れるチームを改善する期間をどれだけ短くすることができるか、その間にどれだけ勝ち点を重ねることができるかが、チームの成績に直結していた。

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