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Jリーグ最強のストライカー!大久保嘉人の強さに迫る

2017 4/12 11:20もりちょく
サッカーⒸShutterstock.com
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輝きを取り戻したストライカー

30代に突入し不調から抜け出せなかった大久保選手は、ファンの間では「終わった選手」とも言われることもあった。そんな大久保選手を再び華開かせたのが、指揮官である風間八宏監督(当時)だった。 独自の理論をもつことで知られる指揮官が目指したのは、選手ひとりひとりが100%のプレーができるチームにすること。つまり、試合の中で、「個人が戦術として機能すること」である。大久保選手に関しても、ストライカーとしての性格を把握。実際に、風間体制での川崎フロンターレでは、大久保選手の力が最大限に発揮された。
これまで大久保選手の持ち味として知られていたのは、フォワードとしての決定力。しかし、風間監督は、自分でフリーの状況を作り出すポジショニングの上手さ、味方のプレーに対して素早く動き出せる反応力とスピードの高さなど、大久保選手の隠れていた才能を見抜いた。そして、周りの選手に対しては「大久保選手の動きを見逃さずパスを出すこと」、大久保選手に対しては「動きすぎないこと」を徹底させたのだ。
その結果、自分がボールを貰いたい瞬間や、味方がパスを出せるタイミングで動き出すことで、無駄な体力を消費することがなくなった大久保選手。守備によるフラストレーションからも解放され、冷静な状況判断の下、多彩なアイデアからの幅広いプレーができるようになったのだ。

実戦をイメージした練習に裏付けられた自信

輝かしい成績からも分かる通り、川崎フロンターレ時代の大久保選手は、大幅にシュート精度が向上した。風間監督の指導の影響もあると思うが、もちろん本人自身にも変化があった。
大久保選手自身、3年連続得点王になれたことを振り返る中で挙げたのが、練習での意識改革と自信だ。シュート練習では、これまでのただ蹴るだけの練習から、ゴールキーパの位置を想定しコースに狙いを絞った練習に。キック力で押し切るシュートではなく、本番の試合をイメージし意図を持つことを意識した。そのため、試合中に訪れるさまざまな状況で、臨機応変に対応できるようになった。 また、ミドルシュートに関しても、若手選手に混ざりながらの居残り練習で鍛え上げた。実際に、川崎フロンターレ加入後は、積極的にミドルシュートを放つプレーが多く見られる。
川崎フロンターレ加入前までの大久保選手には、決定的なシーンでシュートを外すというプレーもたびたび見られた。しかし、実戦を想定した練習は、試合でも「俺が決めてやる」という自信につながる。ゴール前での迷いを打ち消し、思い切ったプレーもできるようになった。大久保選手が再び輝きを取り戻した理由は、ここにあるのだろう。

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