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サッカーのフォワードを知ってより観戦を楽しむ7つのポイント

2016 7/22 20:59
イメージ画像ⒸEvgenii Matrosov/Shutterstock.com
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ⒸEvgenii Matrosov/Shutterstock.com

そもそもサッカーのフォワードって何?

サッカーのフォーメーションでは大きく、フォワード、ミッドフィルダー、ディフェンダー、ゴールキーパーのポジションに分けられる。その中でフォワードは、相手ゴールに一番近い最前線で得点を取ることが役割のポジションだ。

ゴールランキングにも上位に入る選手が多く、ゴールを乱発するフォワードは「ストライカー」と呼ばれてチームの顔となっていることもしばしば。一番の盛り上がりであるゴールシーンはもちろんのこと、相手守備陣の集中するエリアで激しいマークをかわしたり、ドリブル突破するなどシュートまでのプレーも見どころの一つだ。高い能力を持つ選手が多いので、サッカー観戦時にはぜひ注目しておきたいポジションといえる。

フォワードに求められるスキルとプレースタイル

どのフォワードにも共通して求められるのが「高い得点能力」。相手ゴールに近いフォーメーションの最前線にいるため、当たり前だが威力の高いキック力、積極的にゴールを狙う姿勢が必要になってくる。また、ディフェンダーが近づく前に味方からのパスをシュートに繋げるトラップや、狙ったところにシュートできる精度など細かい技術も必要だ。

フォワードのプレースタイルはチームの方針によって異なり、それに合わせて起用される選手のタイプも変わる。カウンターを仕掛ける場合は、相手のディフェンスラインから飛び出す必要があるのでスピードの高い選手、パワープレー時にはポストプレーに対応できる身長が高くフィジカルの強い選手が起用される。

フォワードのポジション1:センターフォワード

フォワードの中で基本ともいえるポジションが、センターフォワードだ。テレビ中継やスポーツニュースなどメディアでは「CF」とも表記されている。

最前線の中央付近に位置するポジションで相手のゴールに最も近いため、チームの中で得点力の高い選手が起用されることが多い。また、多くのチームがフォーメーションにセンターフォワードを配置している。

よく「ワントップ」や「ツートップ」というワードを耳にすることもあるかと思う。ワントップはセンターフォワードが1人、ツートップはセンターフォワードが2人のフォーメーションを意味している。また、センターフォワード1人に対して、1つ後ろや両サイドに他のフォワードを組み合わせることもある。

サッカーのフォワードのポジション2:セカンドトップ

センターフォワードより、やや下がり目にポジションをとるのがセカンドトップ。略してST。セカンドトップを置くフォーメーションでは、センターフォワードとペアで起用されることが多い。

主な役割は、フォワードとして得点を狙う他に、センターフォワードとミッドフィルダーとの橋渡しすることを担う。そのため、得点能力はもちろん、高いパスやドリブル技術でゴールを演出することも必要となってくる。また、セカンドトップはセンターフォワードと比べて相手守備陣から少し離れているので、マークも弱くなる。隙あらばゴールを狙えるだけでなく、わざとディフェンスの注意を引き付けて、攻撃の要であるセンターフォワードを活かすことも可能になる。

サッカーのフォワードのポジション3:ウイング

サイドにポジショニングをとるフォワードがウイングだ。略して「WG」。主にフォワードを3人置くスリートップで起用され、中央にセンターフォワードやセカンドトップ、両サイドにウイングが置かれる。

主な役割は、中央に比べてディフェンスの薄いサイドから攻撃を仕掛けること。ドリブル突破してクロスを上げたり、中央に味方がいなければ自ら中へ切り込んでシュートを狙う。自陣からロングパスを受けることも多く、トラップしてから素早く切り込めるスピードの高い選手が起用されることが多いだ。

フォワードと相手守備陣との駆け引きに注目!

サッカー観戦時、見どころはゴールシーンだけではない。フォワードと相手守備陣との対峙する中で、「オフサイドかどうか」にも注目してほしい。

オフサイドとは反則の一つで、「相手陣地でディフェンスラインより先回りしてはいけない」というもの。そのため守備側は、あえてディフェンスラインを高めにすることで、相手のオフサイドを狙うオフサイドトラップという作戦を用いる。これに対して攻撃側のフォワードは、味方のパスに合わせて相手ディフェンスラインから飛び出す。

先回りした選手にパスを出すのはオフサイドだが、パスを出してから先回りするのはオフサイドにはならない。試合中はこうした駆け引きが行われている。

サッカー日本代表でみるフォワード

ここまでフォワードについて基本的なことを紹介してきたが、イメージしやすいように日本代表のフォワード選手を見てみよう。

現在の日本代表でフォワードと言えば岡崎慎司。イングランド、プレミアリーグのレスターに所属しクラブ史上初の優勝を成し遂げた。チームの顔でもある香川真司と本田圭佑はミッドフィルダーが得意ポジションだが、高い身体能力からフォワードに起用されることもある。

若手では柿谷曜一朗、武藤嘉紀、宇佐美貴史らがフォワードで、今後日本を背負うと期待されていて注目しておきたい選手だ。また、過去には、ゴン中山こと中山雅史や、キングカズこと三浦知良なども日本代表でフォワードを務めていた。

ゴールを担うフォワードを知れば、サッカー観戦もより楽しめる。初心者は、まずフォワードに注目しておけば、盛り上がりのタイミングを見逃すことはない。ゴールシーン以外にもプレースタイル、ポジション、守備陣との駆け引きなど様々な見どころも満載。上級者はフォワードの動きを細かく分析してみるといいだろう。