「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

東京ヴェルディの歴代ユニフォームを一挙紹介

2016 11/29 21:30
サッカーⒸShutterstock.com
このエントリーをはてなブックマークに追加

Photo by Evgenii Matrosov/Shutterstock.com

東京ヴェルディのこれまでのユニフォームのデザインを知りたいと思わないだろうか? 前身のヴェルディ川崎時代も含めて、ヴェルディのユニフォームがどのようなデザインだったのか紹介する。

東京ヴェルディの「ヴェルディ」とは緑を意味する

ヴェルディのチームカラーは、前身の読売サッカークラブのころから一貫して緑色だった。この「緑」はポルトガル語で「ヴェルディ」を意味し、今日に至るまでユニフォームのベースカラーとして親しまれてきた。クラブのロゴはコンドルを表している。
ロゴの文字はYOMIURI、FC NIPPON、TOKYO 1969、TOKYOと変遷してきた。ヴェルディのユニフォームは80年代の読売サッカークラブ時代のユニフォームは、胸にYOMIURIの文字プリントとロゴだけが刺繍されたシンプルなデザインだった。
ユニフォームサプライヤーはプーマで、初期は黄緑色、後期は深緑色をしている。初期ユニフォームの襟と袖口は赤、青、白色のトリコロールカラーをしており、これは親会社の読売新聞社の社旗をイメージしている。

Jリーグ草創期のユニフォームは「スイカ柄」

1993年のJリーグ草創期に全国的な人気を誇った時のユニフォームは、放射状の模様が描かれた通称「スイカ柄」。デザインの着想は「ゴッホ」から得たものとされている。襟は読売クラブ時代と同じクルーネック。ユニフォームサプライヤーもプーマからMIZUNOへと移り、胸と背中のスポンサーはコカコーラだった。
95年になると2代目ユニフォームが誕生。デザインは世界的デザイナー、コシノジュンコが手がけたことで知られ、ユニフォームの上下にわたって白と黒の放物線を描いたストライプが特徴だ。スポンサーも96年モデルはサントリー、ゲーム会社の「KONAMI」に切り替わった。
ほかにも、プレシーズン用にだけ作られたVの字が大きくデザインされたものや、97年はサプライヤーがNikeであるにもかかわらず、サプライ契約を結んでいないためにロゴが施されていない珍しいユニフォームも登場している。

「東京ヴェルディ」になるとシンプルデザインに回帰

2000年代になると、ヴェルディはホームタウンを川崎から東京に移転。草創期と比較するとシンプル路線への回帰を思わせるデザインで、両脇付近をテープのような布でつなぎあわせた「バイピング」が施されただけのもの(2001?02年モデル)や、「楽天市場」の文字が際立つメッシュ素材のユニフォーム(2003年モデル)が登場する。
05年モデルには初めてサブカラーとしてイエロー、07年はオレンジが採用。また、07年からはサプライヤーがKappaに切り替わった。クラブ創設40周年の09年には黄緑と深緑の太いボーダーで、昔と今のヴェルディのデザインをイメージしたデザインとなっている。

2010年代前半はユニフォームサプライヤーが毎年変わる

2010年代に入ると、古いデザインのコンセプトを取り入れたユニフォームが登場し、サプライヤーもコロコロ変わる。10年モデルは読売クラブのシンプルな緑をベースに2本のラインが入ったストライプデザインが登場。アウェー用は無地の白とグレーが左右対称となったデザインだ。翌11年はサプライヤーがKappaから同じイタリアブランド「ennerre」に変更。白と緑のボーダーに不動産会社「飯田産業」の文字が印象深く、ラグビーシャツのようだ。
ennerreは翌12年ですぐにフットサルブランドで知られる「ATHLETA」へと変更。丸首が多かった中では珍しい襟付きが採用され、背中は薄くコンドルの絵が描かれている。翌13年もATHLETAによるデザインで、中央には緑の濃淡によるストライプと、細かく白星がちりばめられている。これは勝利の白星とサポーターの願いが込められている。

限定コラボユニフォーム登場、サポーターによる広告支援も

最後に2014年以降となる近年のユニフォームを紹介する。14年モデルは上部が黄緑、下部が深緑になるようグラデーションが施され、深緑の部分は黄緑のストライプが入っている。注目したいのは、胸のスポンサーロゴがないことだ。
また、限定ユニフォームは胸に「3510」の文字が。これは多摩地域をモデルにした人気漫画「とある科学の超電磁砲(レールガン)」とコラボして作られたもので、登場人物の名前(美琴)の語呂合わせだ。
15年には胸のスポンサーが復活。これは、スポンサー有志が設立した社団法人「緑の心臓」で、話題を呼んだ。16年モデルもATHLETAが引き続きデザイン。薄く羽根のデザインが施されており、胸のスポンサーは関東で折り込み求人広告企業「Create」となり、「緑の心臓」は背中の下部に移動した。

まとめ

Jリーグにおけるヴェルディのユニフォームはスイカ柄に始まり、有名デザイナーによるものやシンプル路線、1年ごとのサプライヤー変更など、紆余曲折の歴史が理解できる。独特のコラボなど、際立つデザインが多いのもヴェルディのユニフォームの特徴といえるだろう。