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ロシアW杯、記憶に残る選手を独断と偏見で選出

2018 7/16 09:00SPAIA編集部
アザール,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

メッシとロナウドが去ったワールドカップ、世代交代の予感

ワールドカップロシア大会は日本時間7月15日(日本時間16日)、決勝戦が行われ、フランスが4-2でクロアチアを破って、自国開催大会以来5大会20年ぶりとなるW杯優勝を果たした。

今大会では優勝候補と目されていたアルゼンチン代表、ポルトガル代表が早々に敗退。リオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウドは、それぞれベスト16でロシアを去った。

サッカー界の頂点を争ってきたメッシとロナウドが早期敗退し世代交代を予感させる中、キリアン・ムバッペら若く勢いのある選手達が躍動。今後のサッカー界を牽引する次世代が台頭した大会だった。

そんな今大会、今後も語り継がれるであろうプレーヤーを部門ごとに独断と偏見で選出、振り返ってみたい。

ベルギー代表FW エデン・アザール

ベルギー代表のエデン・アザールは、黄金世代を迎えた赤い悪魔の中心的選手だった。

ボールを持てば即座に前を向き、味方のパス交換と自身のドリブルにより驚異的なボール保持力を発揮。今大会でボールを持たせると最も怖い選手だった。

当然、アザールには激しいプレスが何度も見舞われたのだが、それをことごとくかわし、時にはファールに変えることによって攻撃時にはチャンスを、リードしている時には時間を生み出し、ベルギー初のW杯3位へと導いた。

一番の見せ場は3位決定戦のイングランド戦。後半82分にアザールはフリーでボールを受け取るとペナルティエリアに一直線。DF2人が追いすがるもペナルティエリアでのDFは、後ろから安易なプレスをかけられない。そのままアザールは悠々とGKの前に走りこみ、決勝弾を叩き込んだ。

クロアチア代表MF ルカ・モドリッチ

ゴールデンブーツ(MVP)にも選ばれたクロアチア代表のルカ・モドリッチは、大会で最も”エレガント”な選手だった。

決勝トーナメントに入ってからのクロアチアは、決勝戦以外の3試合全てを120分間戦った。そんなタフな日程が続く状況でも、モドリッチのプレーが精彩を欠くことはなかった。フェイクを挟んでから繰り出されるモドリッチのパスは、コースを作り、相手のタイミングをずらし勝機を生み出し続け、クロアチアの快進撃を支えた。

フランス代表DF ラファエル・ヴァラン

フランス代表のラファエル・ヴァランは、タッグを組んだサミュエル・ユムティティよりも堅実であり続けた。

ボールのリカバリーに加え、後方からの組み立てにも関与。試合巧者ぶりを発揮するフランスにおいてチームを引き締めるプレーを継続していた。

ユムティティが前に出ればするりとケアに入るヴァランだが、準々決勝のウルグアイ戦ではゴールも記録している。彼にとって代表3年ぶりというこの先制ゴールが、フランスに流れを引き寄せた。

DFの仕事は基本的には目立たず、ヴァランも目立つようなタイプの選手ではない。しかしそれこそが彼の良さであり、フランスの強さを支えていた。

ペレの再来、ムバッペに驚かされ期待した大会

この大会ではムバッペがヤングプレーヤー賞を獲得。ワールドカップで得点を決めた10代は、彼とサッカーの王様ペレだけだ。

圧倒的なスピードは1人だけ時間の流れが違うかのようで、その才能に間違いがないことを証明した。

2022年のカタールワールドカップがやってきても、ムバッペはまだ23歳である。彼はそれまでにさらに成長し、多くのサッカーファンを魅了するだろう。