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【場外戦アリ?】サッカー界を支える企業や組織たちとは

2018 1/2 21:24dai06
ビジネスマン,サッカー
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揺れに揺れたFIFA(国際サッカー連盟)が成すべきこととは

サッカーにおける様々な試合やルールを統括しているのが、FIFA(国際サッカー連盟)だ。
その名前にもある通り、国家間のサッカーを取り仕切るのが主な役割で、各国はこの連盟に属さなければ、国際大会を争うことができない。

重要な大会ではFIFAワールドカップがあり、FIFAが各国との調整を統括している。
他には国別でポイントを競う、FIFAランキング。世界年間最優秀選手に送られる、FIFAバロンドール。同じく年間(前年10月~当年9月)の間に決まった最も素晴らしいゴールに送られる、FIFAプスカシュ賞などもFIFA主導の下で取り仕切られている。
このような表彰などの意味合いでもFIFAの存在意義は大きく、世界のサッカー界の指標ともなっている。

そんなFIFAだが、2015年には会長にまで捜査の手が及ぶ一大汚職事件が起こった。この時にはワールドカップの開催国招致や会長選における、違法な献金疑惑が取り沙汰された。サッカー界のトップであるFIFAの疑惑に対し、多くの協会や選手が疑問を投げかけ、大問題となった。

これは至極当たり前のことだが、FIFAに限らず集団のトップ、ましてや連盟や協会はクリーンでなくてはならない。クリーンでない者の言葉に人々は耳を傾けない。ただ、傾けないようになると統括する者がいなくなるので、これはこれで困ったことになる。

FIFAはこの問題を経て、中長期計画を策定。各国のサッカー協会に資金提供を行うほか、女子サッカーの振興に努めるとしている。

揉めたらここに聞け!スポーツ仲裁裁判所のCAS

スポーツで揉めた際には、仲裁裁判所であるCAS(TASとも)が最終的な判断を下す。

サッカーにおいては、汚職における判決や、選手の違反行為に対する処分の裁量も扱う。ここでいう選手の違反行為というのは、試合中における暴言あるいは暴力行為に対する試合出場禁止処分などのことで、スポーツ仲裁裁判所に訴え出ることにより、その処分が軽減されることもある。

この他には、クラブ側が未成年の選手を不当に入団させた際に下された、補強禁止処分などの裁量もスポーツ仲裁裁判所が管轄することがある。

サッカー界をクリーンかつ公正に執り行っていくためには、FIFAなどと同様になくてはならない存在だ。

どこを使う?しのぎを削るユニフォームサプライヤー

選手が着ているユニフォームは、どこかしらのメーカー(スポーツブランドなど)が生産している。そのユニフォームの生産元を、ユニフォームサプライヤーという。

このサプライヤーをどこにするかという決定権は、当たり前のことながらクラブ側にある。クラブはサプライヤー側から提示されるスポンサー料の金額などを加味するが、大きなクラブだとその金額は、年間100億円近い契約になることもある。
これによりクラブ側は運営資金を得ることができ、サプライヤー側は宣伝効果や自社の製品を販売する機会を得る。サプライヤーはユニフォームだけでなく、様々なグッズも売り出すからだ。

2017-18シーズンプレミアリーグで最も使用されているサプライヤーはPUMAで5クラブ。リーガ・エスパニョーラではadidasで5クラブ。セリエAではMacronで4クラブ。ブンデスリーガではNIKEで6クラブとなっている。

使用するサプライヤー毎にデザインの特色があるので、観察してみるのも面白い。

掲げる胸ロゴ!多額の資金を投じるスポンサー企業

ユニフォームサプライヤー同様に、多額の資金を投じてユニフォームの胸部分に、企業名やブランド名を入れるのがスポンサー企業だ。このスポンサーが支払う金額もゆうに数十億円を超えてくる。

スポンサーが多額の資金を投じることで、クラブはその資金を基にクラブ運営をすることができる。スポンサーとなった企業は、そのクラブの選手を自社のイベントに招いたり、広告モデルなどとして起用することができる。

近年ではFCバルセロナと契約を結んだ楽天株式会社。チェルシーFCと契約を結んだヨコハマタイヤのブランド名で知られる横浜ゴムなど、日本企業が有名なクラブと契約を結ぶ事例も増えている。

胸のロゴはとてもよく目立つが、ユニフォームのデザインと合うかどうかが重要だ。そのため、前項のユニフォームサプライヤーや胸ロゴのスポンサー企業が変更された際には、多くのサポーターが固唾を飲んでその行方を見守る。皆、愛する自分のクラブのカラーやエンブレムとの相性を吟味しているのだ。

賛否両論も我が道をゆく、報道を続けるメディア

サッカーのニュースはメディアが追っている。特に昔からサッカーが文化として根付いてきたヨーロッパには、複数のメディアが存在しており、多くの記者が在籍している。

選手の活躍や私生活、移籍報道などに関する情報もメディアが報じる。サッカーに少しでも興味がある人々は、その報道に一喜一憂する。「あの選手がうちのクラブに来るかもしれない」、「なに?!あのクラブがうちのアイドルを引き抜くだって?!」といったように、だ。

そんな報道は、すべてが現実になることはない。むしろ「飛ばし」と言われるように、あくまで噂レベルに過ぎない情報も多いだろう。
ジェラール・ピケ選手はこういったメディアのあり方に疑問を呈し、自身でメディアを立ち上げるとまで話した。少なくとも選手にとっては、メディアは雑音に聞こえてしまうことが多いようだ。

しかし、それでもメディアは報道を続ける。情報を必要とする人々がいる限り、存在し続ける。

狙え一発逆転!クラブを格付けるブックメーカー

日常における、様々な賭け事を取り仕切っているのが、ブックメーカーだ。ブックメーカーはいわば競馬と同じようなもので、サッカーでは試合の結果などが賭けの対象となる。
その歴史は18世紀のイギリスに端を発しており、インターネット上でも取引できるようになっており、人々の関心を集めている。

しかし、それは何もお金が動くからという理由だけではない。サッカーにおいては、試合開催時のオッズがクラブの有利不利を格付けする指標になるからだ。
倍率が低いクラブは、対戦相手よりも選手のクオリティが高く、コンディションも整っている。逆に倍率が高いクラブは、対戦相手よりも見劣りしてしまうといった具合になる。

だが、このオッズをひっくり返すような勝利にこそ、サッカーの醍醐味がある。

2015-16シーズン、奇跡の優勝と称賛された、レスター・シティFCのタイトル奪取にはシーズン開幕前に5001倍というオッズが設定されていた。これにより総額で約40億円にものぼるような支払いが発生。個人単位では数百万円~数千万円の利益を得る人もいた。

その他にもある!オンデマンドサービス、ゲーム、おもちゃ

これまで紹介したものの他に、試合を放送するオンデマンドサービスや、ゲーム、おもちゃなどを販売・展開する企業も存在する。
どれも、サッカーを一味も二味も違った楽しみ方をするために必要で、とても魅力的なものばかりだ。

ゲームでは再現度が高いものが発売されており、現実の選手の活躍に合わせてゲーム内の能力値などが変動するものなどもある。毎年発売時期には、多くの人々が今か今かと待ち焦がれている。

おもちゃには、選手のイラストや写真が載っていたり、サインが書かれていたりするカードなどがあり、マニアの間では価値が高騰している。