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【立ち上がる貴公子】神の子と呼ばれた男、フェルナンド・トーレス

2017 9/13 14:03dai06
フェルナンド・トーレス選手
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リヴァプールでの日々とトーレスのプレースタイル

トーレスのプレミアリーグへの挑戦は、かなり良い環境下で進んだ。リヴァプールには同朋のシャビ・アロンソ選手やホセ・マヌエル・レイナ選手(以下、敬称略)が所属しており、コミュニケーションの面でサポートをしてもらっていたようだ。レイナの家とトーレスの家は50mほどの距離だった。

加入1年目の2007-08シーズンには全大会を通して29得点を記録。CL準決勝への進出ではチェルシーFC(以下、チェルシー)に敗れるも、リーグでもCLでも活躍した。

トーレスのプレースタイルは、繊細さとダイナミックさを併せ持つ独特のスタイルだ。身長185㎝と大柄ながら細かなドリブルスキルに長け、相手選手と対峙した際にボールをキュッと止めたり、別方向に身体を入れ替えるスピードが速い。
時には思い切りボールを蹴り出し、フィジカルで相手をいなしつつボールを前線へと運ぶことができる。「裏街道」と呼ばれるような抜き方も得意だ。
そうしてゴール前へ躍り出ると、力強く打ち込むよりも角度をつけたコントロールシュートを得意とする。ボールは美しい放物線を描きながら、ゴールへ沈んでいく。

リヴァプール時代にはこの力を磨くとともに、ポストプレーや空中戦も得意になった。フィジカルコンタクトの激しいプレミアリーグでは、体格の良さは重宝される。身長もあり、足元の技術もあるトーレスは難なくプレミアリーグに順応した。

苦しくも愛されたチェルシーでの日々

2011年の冬には、チェルシーに移籍。その際の移籍金の額は日本円で約65億円で、当時のスペイン人選手史上最も高額の移籍となる。

しかし、トーレスはリヴァプール時代のように得点を量産することができなくなる。身体の運びはどこか重く、シュートを放っても上手くコースに飛ばない日々が続いた。最初の得点までには試合10試合分にあたる約900分を要した。

切り替わって2011-12シーズンは、リーグ戦での得点には恵まれなかったが、CLやクラブワールドカップ、スペイン代表として挑んだEUROなどで得点。CLの準決勝ではバルセロナを突き放すゴールを決め、後の決勝戦バイエルン戦でもPKを誘う活躍をみせた。
そうしてトーレスは大舞台での力強さを発揮するようになり、ポストプレーなどで味方を活かす力にも一層長けるようになった。

ただ、得点力を欲したチェルシーは、トーレスを放出することにした。サポーターに惜しまれつつ去っていったトーレスは、ACミランや古巣アトレティコでのローンを経験する。
2015-16シーズンのアトレティコでは49試合で14得点を記録し、後に正式に古巣に復帰する。

トーレスの新しい日々が始まった。

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