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「京都のバルサ」久御山高校サッカー部

2017 5/15 18:56おしょう
サッカー
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Photo by makieni/Shutterstock.com

テクニックやボールポゼッションに重きを入れたプレースタイルから、スペインのバルセロナを彷彿させるのが久御山(くみやま)高校サッカー部だ。しかし、京都橘を始めとしたライバル高も京都にはひしめき合っている。 今回は久御山高校サッカー部について紹介する。

久御山高校とは

久御山高校は、京都府久世郡久御山町林に所在する府立の高校だ。学科はSコース(スタンダート)、Aコース(アカデミー)、Pコース(スポーツ総合専攻)の3つで成り立っている。スポーツ総合専攻学科は京都府でも珍しい学科だ。目標として「文武両道」を掲げているだけあり、部活動の活動も活発に行われている。
その中でもやはりサッカー部は部員数、実績ともに最大級となっている。他にプロ野球選手の橋本健太郎選手(千葉ロッテマリーンズなどで活躍)の母校でもある。

久御山高校サッカー部の成績

久御山高校サッカー部は、全国高校サッカー選手権大会に5度の出場経験がある。そのうち、第89回大会では決勝まで進み惜しくも敗れたものの、準優勝という結果を残した。
しかし、近年では京都橘高校などの台頭もあり、選手権から遠ざかってしまっている状況にある。高校総体では2015年に出場し、3回戦まで進出している。選手権以外では京都の頂点に立つこともあり、その戦力は拮抗している。再度全国の舞台で久御山高校のサッカーを見る事ができる日もそう遠くはないだろう。

久御山高校のサッカー

京都のバルセロナというような表現で表されることからも、テクニックに秀でたサッカーが魅力だ。久御山高校のサッカーが目指しているものとして、「日本のサッカーを変える」という壮大な目標を掲げていることも特徴で、滋賀県の強豪、野洲高校と似たスケールの大きなコンセプトを持っている。
また公立校であることから、私立高校よりもグラウンドなどの設備などはどうしても劣ってしまう。そんな環境の中「久御山でしかできないサッカー」を作り上げることで、有望な中学生などに働きかけを行っているという側面もある。

輩出したプロ選手たち

久御山高校が輩出した最も有名な選手に、ヴィッセル神戸などで活躍した森岡亮太選手がいる。日本代表選出経験もあり、現在は海外でプレー中だが、今後の動向が注目される選手だ。他にはツエーゲン金沢の山崎雅人選手、栃木SCの廣瀬浩二選手がいる。
最近では高校総体で優秀選手に選ばれた経験のある山本蓮選手もガイナーレ鳥取に入団している。これらの選手に共通して言えることは、ボールの扱いが非常に上手いことだ。カテゴリーは上に行っても、「久御山のサッカー」を体現しているように見受けられる。

久御山高校サッカー部の選手権出場は?

全国高校サッカー選手権大会からは準優勝した89回大会以来、遠ざかっているのが現状だ。その一番の原因は、やはり京都橘高校の躍進ではないだろうか。京都橘高校も選手権で準優勝の経験がある上、ここ数年連続して選手権への代表となっている。全国制覇を目指す久御山高校としては避けては通れない相手だろう。
また、サッカーのプレースタイルが対照的な点も注目ポイントだ。京都橘高校はフィジカルトレーニングの甲斐もあってか随所に力強いプレーを見せる。一方の久御山高校は「上手さ」を随所に見せる。これまでも幾度となく名試合を戦ってきた両校だが、今後もこのライバル関係は続きそうだ。

まとめ

久御山高校のサッカーは、見ていても楽しいと思えるのも魅力の一つだ。 高校サッカーとはいえ、観客を惹きつけるサッカーは見るものを熱くさせてくれるもの。 また全国で、久御山の巧いサッカーを見てみたいものだ。