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ブラインドサッカーとはどんなスポーツ?まずはルールを知ろう

2017 3/29 09:48Aki
サッカー
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Photo by Ververidis Vasilis / Shutterstock.com

2004年アテネ大会からパラリンピックの正式種目に採用されたブラインドサッカー。日本ではブラインドサッカー世界選手権2014が東京で開催されたことでその競技名を耳にする事も増え、近年注目を集めています。 2020年東京パラリンピックを控える今、改めてブラインドサッカーについてご紹介します。

アイマスクをして行うサッカー

視覚障がい者によって行われるブラインドサッカーの最大の特徴は、フィールドプレーヤーがアイマスクをしていること。
通常は外部からの情報の8割を得ているといわれている視覚。その視覚を遮断した状態でプレーします。 その為そのルールや道具には様々な工夫がされていますが、さらに特徴的なのは目の見える人と協力してプレーすること。
目の見える人が務めるゴールキーパーとピッチサイドに立つ監督だけでなく、敵陣ゴールの裏に、「ガイド(コーラー)」と呼ばれる役割の人が立ち、この3人の声による指示を受け、アイマスクをしたフィールドプレーヤー達がプレーを行います。

競技のベースはフットサル

競技のベースになっているのはフットサル。日本でもメジャーになり、プレーしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。 1チームはゴールキーパーを含む5人でプレーするというルールの他、ピッチの大きさ、ボールの大きさ、ゴールの大きさはFIFAが定めるフットサルのルールに準じています。
試合時間は通常、前・後半各25分の計50分。ハーフタイムは10分となっています。 少し異なるのがサイドラインに沿って高さ1mほどのフェンスが並ぶことですが、フットサルとの共通点が多い分、フットサルをプレーする方やフットサルが好きな方なら気軽に体験することができます。

通常のサッカー、フットサルと違う3つの特徴

ブラインドサッカーには3つの大きな特徴があります。
1つめは音の出るボール。ボールのサイズはフットサルと同じ大きさですが、転がると音が出るボールを使用します。それによりフィールドプレーヤーはボールの位置や動きを把握します。
2つめは「ボイ!」という掛け声。フィールドプレーヤーはボールを持った相手に向かっていく時に衝突を避ける為「ボイ!」という声を必ず出さなければいけません。声を出さない場合ファールとなります。
3つめはゴールキーパー、監督、ガイド(コーラー)の声による指示。目の見える彼らが声でフィールドプレーヤーに指示をすることでプレーを行います。

トッププレーヤーのプレースピードは想像以上

いざ自分がアイマスクを付けて視覚を閉じ、音の出るボールと声による指示でプレーすると想像してみてください。きっとドリブルはおろか走る事もままならず、シュートやパスといったプレー以前に、自分の思ったところにボールを蹴る事も難しいのではないかと思われることでしょう。
そういった方は是非トッププレーヤーによる実際のブラインドサッカーを見てください。 プレーヤーたちはトップスピードでピッチを駆け、ドリブルをし、正確なシュートを放ちます。その迫力に圧倒されること間違いありません。

ブラインドサッカーを体験してみよう

ブラインドサッカーを見て驚きを感じた方はぜひ実際にプレーを体験してみてください。
ブラインドサッカーのトッププレーヤーによると、音と同じかそれ以上に大切なものは、プレーイメージなのだとか。 ボールの音やゴールキーパー、監督、ガイド(コーラー)の声を元にして、自分がピッチのどこにいるのか、味方はどこにいるのか、相手はどこにいてどのような状況なのか、それらを頭の中でイメージをする事がプレーの秘訣。
イマジネーションが勝負を決めるスポーツなのです。

まとめ

ブラインドサッカーに興味を持たれた方は、是非一度ブラインドサッカーを観て、そして体験してみてはいかがでしょうか。 ブラインドサッカーはアイマスクをしてプレーするので、視覚障がい者と目の見える方が一緒にプレーする事ができるスポーツです。