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なでしこリーグ1部復帰!ちふれASエルフェン埼玉

2017 3/29 18:30Aki
サッカーボールⒸShutterstock.com
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Photo by Evgenii Matrosov/Shutterstock.com

昨シーズン、なでしこリーグ2部の激戦を2位で終え、コノミヤ・スペランツァ大阪高槻との入れ替え戦の末、1年での1部復帰を果たしたちふれASエルフェン埼玉。 そんなちふれASエルフェン埼玉のこれまでの歴史と2017シーズンについて紹介する。

1985年に誕生した歴史あるチーム

後にちふれASエルフェン埼玉となるチームが生まれたのは1985年。埼玉県狭山市で活動する狭山市スポーツ少年団アゼリアFCが少女チームを発足させた。その後、1991年に12歳以上のチームをアゼリアのAと狭山・埼玉西部のSからASエルフェンFCとして独立。2002年にASエルフェン狭山FCとして日本女子サッカーリーグに加盟する。
大きく注目を集めたのは2013年。2部にあたるチャレンジリーグで戦うチームに元なでしこジャパンの山郷のぞみ選手、荒川恵理子選手、伊藤香菜子選手が加入。そしてシーズン途中にはオリンピック・リヨンに移籍していた大野忍選手も加入し、リーグナンバーワンの得点力で1部昇格を達成。当時のチームは今季から岡山湯郷Belleの監督となり、テレビでもおなじみの亘崇詞氏がコーチを務めていた。

悲願の1部復帰を達成

2015シーズンに最下位となり再び2部降格となったASエルフィン埼玉。2016シーズン開幕前に元々クラブをスポンサードしていたちふれ化粧品がチームの命名権スポンサーと選手の雇用受け入れ先となり、チーム名もちふれASエルフェン埼玉に変更。選手は大きく変更となるが、1部復帰に向けて大きく動き出す。
そして迎えた2016シーズンは、セレッソ大阪堺レディースに1度敗れたのみの12勝5分1敗の2位となり、入れ替え戦に進出。1部で9位に終わったコノミヤスペランツァFC大阪高槻との入れ替え戦をホームで4-1、アウェイで1-0の合計スコア5-1で圧勝し、目標としていた1年での1部復帰を達成。 2017シーズンは1部で迎えることになった。

監督を務めるのは元井淳氏

1部リーグで戦う2017シーズンに監督を務めるのは昨シーズンに引き続き元井淳氏。 元井淳氏は、2012年に当時提携を結んでいたJ1の大宮アルディージャから派遣という形でクラブのゼネラルマネージャーを務めたこともある人物。
その後、再び大宮アルディージャに復帰し、近年メキメキ力をつけている大宮アルディージャU-12のコーチを務めていたが、2016シーズンに熱烈なオファーを受け、ちふれASエルフェン埼玉の監督に就任。そして、1部復帰を達成したことを受けて、2017シーズンも引き続きチームの指揮を執ることになっている。

なでしこジャパンの経験もある薊理絵(あざみ りえ)選手

チームで最も知られているのは7番を背負う薊理絵(あざみ りえ)選手。 本来は中盤のサイドで輝くサイドアタッカーだったが、豊富な運動量を見込まれ、2013年からサイドバックとしてもプレー。そして、その2013年にサイドバックとしてなでしこジャパンに初選出され、2015年には東アジアカップの代表にも選出された選手だ。
また、選手の移籍が多い女子サッカーにしては珍しく、2007年に高校卒業後、クラブに加入してからはちふれASエルフェン埼玉ひとすじ。今シーズンで11年目を迎える。 豊富な運動量で幅広い動き、鋭い飛び出しに注目の選手だ。

今シーズンから10番を背負う高野紗希選手

これまで10番を背負いチームを支えた伊藤香菜子選手や、昨シーズン再び戻ってきた荒川恵理子選手らの頼りになるベテラン勢がチームを去ることになった2017シーズン。新たに背番号10を背負うのは、昨シーズンまで17番をつけていた高野紗希選手。
FC吉備国際大学Charmeでプレーして背番号10をつけていた2012年には、U-20日本代表にも選ばれたミッドフィルダーで、中盤の低い位置から抜群のテクニックでチームをコントロールするだけでなく、あざやかなミドルシュートも持っている。

まとめ

1年での1部復帰に成功したちふれASエルフェン埼玉。 チームを去るベテラン勢もいるが、選手の入れ替わりはそれほど多くない。 昨シーズンからの積み上げを活かせるかどうか、復帰した今シーズンこそクラブの真価が問われる大切なシーズンとなる。