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サッカーで背番号5番を背負う意味とは?

2016 7/31 18:20
サッカー
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闘争心ある5番の選手

サッカーにおける5番はDF(ディフェンス)の選手が背負うことが一般的だ。特に守備の中核を担うCB(センターバック)が付けることが多い。

ちなみに4番も同じくCBが付けることがほとんどだが、5番の方が激しくボールを競りにいくストッパーと呼ばれる選手が多い傾向にある。同じCBでも背番号を目安にしながら、試合観戦をするのもまた楽しいだろう。

5番は前にも走る

5番は守備寄りの選手が付けるがボールを競りにいくのも仕事であるため、ゴール付近だけに居るというわけでもない。時には前線に走り、なるべく自陣浅めでボールを奪い、パス技術のある選手はそのまま前にロングボールを繋ぐ場合もある。

例えばバイエルンの5番、マッツ・フンメルスはこの技術が極めて高い。現在のバイエルンは軽いタッチでボールを回しながら展開することに重きを置いている傾向にあるので、その特性を生かしチームにより存在感をもたらしている。

日本代表の5番長友佑都

日本代表で5番を背負っているのはSB(サイドバック)の長友佑都だ。長友は人並み外れた運動量で守備と攻撃の両面で活躍することができ、味方が危ういと感じればすぐに守りに入り、チャンスと感じればサイドに素早く駆け上がりクロスを入れることができる。名門インテルに在籍している選手の中では最古参となるまでに評価されている。

余談だが、長友がインテルで5番を背負っていないのは、移籍当時スタンコビッチ(モンテネグロ元代表)が5番を付けており空きがなかったためだ。

バルセロナの魂5番カルレス・プジョル

長友以上に5番らしい選手といえば、元バルセロナ所属のカルレス・プジョルだろう。彼は身長178cmとCBの選手としては小柄だが、バルセロナの下部組織出身で1999年にトップチーム昇格以降、2014年に引退するまでひたすらバルセロナの魂であり続けた。

小柄であることが気にならないほど巧みなボール奪取能力と生来の真面目さから、キャプテンとしての貢献度には疑いの余地はない。

後にセルヒオ・ブスケツが5番を引き継いでいる。ブスケツもボール奪取の技術に長けており、なによりプジョルと同じ生粋のバルサっ子。間違いなくその魂を引き継いでくれるはずだ。

サッカーにおける5番はCBやSBなど守備的な選手が背負う場合がほとんどだ。日本代表の長友は攻撃のかなめにもなれる選手であり、その活躍の幅がチームにもたらすものは大きい。世代交代の波も押し寄せてきている今、長友を脅かす新しい5番の台頭にも注目していきたい。