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サッカーの指導者において選手のメンタルを管理する重要性とは

2017 1/20 10:11
サッカー 監督
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Photo by Monkey Business Images/Shutterstock.com

サッカーのチームというのは同じチームであっても、指導者によってその実力は大きく変わってきます。技術的な指導はもちろんのことですが、メンタル面でのサポートの仕方によって大きな影響を与えるようです。今回は、選手のメンタル管理の重要性についてご紹介します。

指導者としての役割

監督やコーチといったサッカーの指導者に求められる要素として重要視されるのが、いかに技術を身に着けさせ、向上させてチームを強くすることができるかという事です。たしかに、指導者によってチームの成績が浮き沈みすることも珍しくないのですが、監督が変わったからといって、技術力が急激に向上したり減退したりするわけでははありません。では、なぜこのようなことが起こるのかというと、メンタル面でのサポートが大きく影響するからなのです。

日本ではメンタルケアに重点を

かつての日本では、スポーツにおいてスパルタの根性論が根付いていたこともありましたが、最近ではあまり見られないようになってきました。選手のメンタル面のサポートはチームの運営において重要になってきており、専属のスタッフがいるチームも増えてきています。日本においては、メンタルの“ケア”に重点を置く傾向があります。通常のメンタル状態をゼロとしたときに、選手がマイナスの状態になったものを再びゼロにするというものです。

専用の指導者を置くという事

最近日本でも注目されてきているのが、メンタル“ケア”ではなくメンタル“トレーニング”です。メンタルトレーニングに特化した指導者をチームに加えて、選手のメンタルを強化していくことを目的としています。今までは、マイナスに落ちたメンタルをゼロの状態に戻すまでだったものが、ゼロからさらにプラスへと向上させるように選手のメンタル強化するわけです。
このメンタルトレーニングは、海外においてはすでに当たり前の指導となっており、多くのクラブチームで採用されています。

メンタルが強化されると駆け引きに強くなる

メンタルが向上すると選手一人一人の駆け引きの力が強くなります。メンタルが強いという事は、ちょっとしたトラブルぐらいでは動じることが無いという事です。常に冷静さを欠くことが無く、相手選手との1対1や1対多数の戦いに強くなります。そのため、技術力自体が向上しなくても結果としてプレーによい影響を与えるようになります。
メンタルトレーニング専門の指導者がほとんどいない日本において、急に成績が良くなったようなチームは、意識的か無意識かはともかく指導者がメンタル向上に長けているのであろうと推測できます。

少年サッカーにおける指導者のメンタル面での役割とは

少年サッカーにおいても、指導者によるメンタルサポートは必要ですが、大人のプロサッカー選手とは少し違うサポートが必要です。子どもというのは非常に多感です。子どもを育成するときには、あまり上から目線になってプレッシャーをかけすぎないことが重要です。プレッシャーをかけすぎてしまうと、サッカー自体を嫌いになってしまう可能性があり、技術の向上を阻害してしまいます。楽しませることを意識して指導していきましょう。

まとめ

今回は、指導者によるメンタル面でのサポートについてご紹介させていただきました。メンタルトレーニングは日本ではまだ本格的にはなっていませんが、今後は必須の指導項目となっていくでしょう。メンタル力が向上すれば、技術向上にも関係してきます。より楽しいサッカーを観戦できるようになることを期待したいですね。