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ワールドカップでの優勝傾向を様々な角度から大研究

2016 10/12 03:34
サッカー、ワールドカップ
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Photo by Beto Chagas/Shutterstock.com

ワールドカップでは、どんな国が優勝しているのだろうか?さまざまな点に着目しながら、優勝傾向をわかりやすく紹介する。

そもそもワールドカップって?

言わずもがなではあるが、サッカーのワールドカップは非常に多くの人々の注目を集める。視聴者数だけでなく、経済効果の面でもオリンピックの遥か上をいき、全世界のサッカーファンがこの4年に1度の大会を心待ちにしている。
数々のスター選手、あるいはこれからスターになるであろう新進気鋭の若手選手がしのぎを削るのが、このワールドカップなのだ。ここで活躍することができれば、大会後により大きなクラブチームへ移籍するといった現象も多く見られるため、選手自身にとっても栄誉・ステップアップの両面で価値のある大会となっている。

過去大会はどんな国が優勝している?

1930年の第1回大会以降、2014年の第20回大会に至るまで優勝回数ランキングのTOP3は以下の通りになる。

1、ブラジル(5回)
2、ドイツ、イタリア(4回)
3、アルゼンチン、ウルグアイ(2回)

この結果を見てみると、南米と欧州の国が優勝を独占しているように見える。 ただ、過去5大会に絞って見てみると

  • 1998 フランス
  • 2002 ブラジル
  • 2006 イタリア
  • 2010 スペイン
  • 2014 ドイツ

となっており、近年は欧州の国が優勢のようだ。

ずばり優勝傾向にある国の特徴!

ワールドカップにおいて優勝できる傾向にあるのは、ずばり「欧州(一部)と南米」であるように思える。欧州(一部)とさせていただいたのには理由があるが、その点については後の項で触れる。
やはり、欧州と南米の選手たちは個々の力が非常に優れており、各国リーグの水準も非常に高いレベルにある。代表として招集された際にも、非常に有名な選手たちが集う。
日々レベルの高い舞台で戦っているわけだから、ワールドカップという大きな舞台でも「世界と戦い慣れている」というアドバンテージがあることは確かだ。

サッカーの母国イングランドが優勝できないのはなぜ?

先ほど優勝傾向にあるのは欧州(一部)と記載したことについて触れていこうと思う。 サッカーに興味がある方の間で巻き起こる論争の一つに、「サッカーの母国であるイングランドが大舞台で勝てないのはなぜか?」というものがある。
実際、ワールドカップ、そしてクラブチームで戦うチャンピオンズリーグにおいても、イングランドはなかなか勝てていないのだ。ワールドカップでの優勝はたったの1回で、1966年とかなり前のことだ。
これには、名門イングランドのプレミアリーグが過密日程であることが理由として挙げられている。前述のドイツのブンデスリーガ、イタリアのセリエAなども名門だが、プレミアリーグに比べればかなり余裕があるのだ。プレミアリーグでは、1つの試合から次の試合までが中2日、3日ということもザラで、選手はシーズンを通して疲労を解消しきれないまま、夏のワールドカップに臨むのだ。
これは長年言われていることなのだが、未だ解決できていない。

日本の優勝はあり得るのか?

ずばり「日本の優勝はあり得る」と思う。 昔に比べれば、日本人選手が海外に出て活躍することも増え、非常に高い素質を備えたプレーヤーが代表にも多く集まるようになった。
この傾向を受け、国内のサッカー競技人口も増え、天才少年とされるプレーヤーも続々と登場。現在U-15日本代表の久保建英選手が、9歳の時点であのFCバルセロナに在籍するなど、海外からも日本人選手には注目が集まるようになった。
もちろんワールドカップでの優勝は非常に高い目標だ。しかし、若手選手の台頭と、海外で高いレベルを経験する選手の増加により、日本代表の戦力アップは間違いなし。これからの一層の躍進は十分にあり得るだろう。

まとめ

ワールドカップにおいては、南米ならびに欧州の国々が優勝傾向にあり、特に近年の欧州勢の躍進には目を見張るものがある。 ただ、サッカーの母国イングランドにおいては、国内リーグであるプレミアリーグでの過密日程等により、選手が本領を発揮できていないのが実情だ。 ワールドカップへの本大会出場、そして優勝を狙う日本には、海外で活躍する選手の増加が顕著であり、その後を追う期待の若手も育ってきている。 南米、欧州の牙城を何とか崩してほしいものだ。