4年前のW杯とは違う
―ワールドカップ(以下W杯)まであと1年、今、どんな心境ですか?
あと1年か、早いなあという印象です。
―1年前のチームの状態としては2015年のW杯の1年前と比べてどうですか?
(2015年までは)日本はW杯でしばらく勝っていませんでした。(1991年の第2回大会以来勝ち星なし)
自分たちのチームでも勝っていませんでしたから、W杯前のメンタリティとしては2015年に3勝している経験がある分、4年前とは違います。
前回のW杯で勝利した経験のあるメンバーがいるのは大きいです。
―ヘッドコーチがエディ・ジョーンズからジェイミー・ジョセフに変わったことについては?
もちろん、エディの頃の経験は大きいです。ジェイミー(の指導)だけでは難しい。
今の日本代表は、ジェイミーの掲げたプランを消化してスタンダードを仕上げるのは選手たちというやり方で、考えながらやっています。4年前よりチームには柔軟性もあります。
チームの方向性としても今はいい感じだと思います。
―では、2015年以降の日本代表を振り返ってください。
2015年の前と今回とでは、対戦相手が違います。
オーストラリアともアイルランドとも戦いました。今年はイタリアとも試合をしました。 これからニュージーランド(以下NZ)、イングランドとも試合ができます。
世界のトップ4といっていいNZ、イングランド、オーストラリア、アイルランドと試合ができるのは大きいです。前回は、トップレベル(ティア1)の国としてはウェールズと試合をしたぐらいですから。
今年6月のテストマッチではイタリアとの1戦目が戦い方としては完璧でした。自分たちで考えたプラン通りに戦って勝てました(34-17)。でも、イタリアとの2戦目は敗れ(22-25)、ディフェンスに問題があることがわかりました。
身体づくりとゲームマネジメントの重要性も再認識することができました。これはいい経験と捉えています。課題が見つかったわけですから。
―身体づくりについては、エディ体制のときにも徹底的にやりましたよね。
朝から5部練、あれはやりすぎ。(笑)
でも、フィットネスは高めないといけません。しっかりやっていきます。それから走ること。その量とスピードもとても重要です。トランジション(攻守の切り替え)の速さは世界一にならなければいけないと思っています。