「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

過去に全国大学ラグビーフットボール選手権で活躍した選手たち

2017 9/13 14:03Mimu
ラグビー
このエントリーをはてなブックマークに追加

史上初の3連覇達成!ラグビーブームに火をつけた平尾誠二、大八木淳史

選手権大会の有名選手としてもっとも紹介すべきなのは、同志社大学で活躍した平尾誠二さん、大八木淳史さんだろう。2人とも「スクールウォーズ」のモデルとなった京都の伏見工業高校で、山口良治監督の下で優勝を経験。そろって同志社大学に入学し、なんとこの選手権大会で3連覇を達成してしまった(82~84年)。

いまでこそ、帝京大学が8連覇を達成しているが、当時3連覇は史上初の快挙だ。高校時代の実績といい、間違いなく学生ラグビーブームの火付け役となった2人だろう。卒業後は神戸製鋼でも日本選手権7連覇を達成。日本代表としても世界の強豪チーム相手に戦い抜き、ラグビー界の発展に大きく貢献している。

明治ラグビー部を立て直した後のラグビー界の大スター

ラグビー界の大スター、松尾雄治さんを紹介しよう。新日鐵釜石時代は日本選手権を7連覇しており、日本代表でも長く活躍している。そのため、戦況の見極めに優れ、高いキックの技術を持ち合わせており、抜群のキャプテンシーも相まって司令塔として活躍した。
学生時代は東京の目黒高校から明治大学へと進学し、1年生の時に出場した選手権大会決勝の早稲田戦では、決勝点となるトライをアシストする活躍を見せ、優勝に貢献した。

当時はやや低迷気味だった明治大学と、公式戦36連勝を記録するなど勢いのあった早稲田大学では、かなりの差があった。だが、この劇的な優勝をきっかけに復活を遂げる。2年生時には初の日本代表に選出されると、4年生となった1975年には、チームを2度目の選手権大会優勝に導いた。
さらに、続く日本選手権でも三菱自動車工業京都を破り、大学・社会人を含めたすべてのチームの中での日本一を達成している。

早稲田大学で選手・監督両方の立場で優勝を経験

早稲田大学の清宮克幸さんを紹介しよう。今でこそ高校野球の清宮幸太郎選手(早稲田実業)の父親としての方がおなじみかもしれないが、清宮克幸さんもラグビー界ではかなりの功績を残した人物だ。

高校時代は大阪の公立高校である茨田(まった)高校に入学し、キャプテンとしてチームを花園へと導くと、早稲田大学入学後にもすぐさまレギュラーを獲得。2年生の時には伝説となった「雪の早明戦(87年対抗戦)」にも出場し、勝利に貢献した。そしてチームはその勢いのまま、同年の大学選手権大会も優勝し、主将となった4年生時には、自身2度目の選手権優勝を果たしている。

大学卒業後はサントリーで中心選手として活躍し、95年に社会人大会、日本選手権で2冠を達成。2001年からは早稲田大学の監督に就任し、2002年・2004年に大学選手権で優勝した。チームは自身の卒業後に低迷していたものの、データを積極的に取り入れ、論理的な練習を行うことで見違えるほどにレベルアップ。自身が主将だった89年以来、実に13年ぶりの優勝を早稲田大学にもたらした。選手としても、監督としても、この大会で日本一を果たした人物だ。

帝京大学8連覇の名称は選手としても優勝を経験

大学選手権といえば、この人を紹介しなければならない。それは、岩出雅之さんだ。現在の帝京高校ラグビー部監督であり、この大会を8連覇しており、監督としての実績は言わずもがなだが、選手時代の実績も素晴らしい。

和歌山県の新宮高校から日本体育大学へと進学し、フランカーとして活躍。4年生となった78年の大学選手権大会では、キャプテンとして明治大学を破り、優勝を果たしている。当時の明治大学は77年、そして79年にも優勝を果たしており、もし日体大が優勝していなければ3連覇を達成していた。

その後は教員となり、滋賀県の八幡工業ラグビー部の監督に就任し、チームを7年連続の花園出場に導いた。96年からは低迷していた帝京大学のラグビー部監督に就任したし、2009年の初優勝から現在まで8連覇を達成している。

帝京大学現注目の現役選手

帝京大学から、注目の現役選手を紹介しよう。
奈良県の強豪校、県立御所高校出身の竹山晃暉選手だ。当時は1年生と3年生の時に全国大会で準優勝を経験し、7人制ラグビーのユース代表にも選出された。そして当時は6連覇中だった帝京大学に入学し、1年生の時からレギュラーとして活躍。7連覇・8連覇に大きく貢献している。
50mを6秒フラットで走る俊足と、多少のタックルでは崩れない強力な体を持ち、密集している相手ディフェンスに飛び込み、そのままトライを奪うこともできる、まだ3年生の選手だ。今後、9連覇、10連覇を達成するためには、彼の働きが重要なキーになるだろう。

まだ現役である竹山選手彼以外の選手たちは、皆『全国大学ラグビーフットボール選手権』で優勝し、後にさまざまな形でラグビー界の発展に貢献している。それだけこの大会は、ラグビー選手にとって大きな意味を持つということだろう。