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大会の終わりは次へのバトンタッチ!パラリンピック閉会式の演出とは?

2017 7/10 10:01芝田カズヤ
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パラリンピック大会2016閉会式

Photo by A.RICARDO/Shutterstock.com

オリンピックやパラリンピックなど、世界的なスポーツのビッグイベントではその開会式や閉会式に注目が集まる。開催国ごとの特徴を生かした様々な演出が施されるのだ。今回はパラリンピックの閉会式に注目し、その内容を紹介したい。

大会の終わりを告げる閉会式

世界中の注目を集める各競技が終わり、最後に行われるイベントが閉会式だ。パラリンピックの閉会式はその大会の終焉を告げるとともに次の大会の始まりを告げる式でもある。開会式同様開催国による演目が行われるほか、次の大会の開催国による、次大会をPRする演目も行われる。2つの国の演出を楽しむことができるのは閉会式ならではと言える。
開会式の時には派手な演出でどの大会でも注目を集める聖火点灯も、閉会式ではスッと大会の余韻を残すかのように静かに消える。どこか寂しさもありながら、次の大会への期待が高まっていくのがパラリンピックの閉会式なのだ。

東京への引き継ぎが印象的だったリオデジャネイロ大会

記憶に新しいのが、リオデジャネイロ大会の閉会式における東京大会のPR演目だろう。日本人の義足のダンサーや、義足をつけないままのダンサーが踊るほか、盲目の男性の頭の中の東京が映像として表現されるなどの演出がなされた。
この演目の演出には歌手の椎名林檎さんも関わっていた。東京大会への期待を高めてくれる閉会式だった。

不可能を可能にする!ソチ大会

障がいがあるからといって不可能なことはない、ということを表現したのが2014年のソチパラリンピックだ。
式では1本の縄を登っていく人の上に「Impossible(不可能)」という文字があった。縄を登る人が上までたどり着くと「Impossible」の文字は「Im」と「possible」に分かれる。分かれた2つの文字を読むと「I’m possible(私はできる)」となり、不可能を可能にすることができるというメッセージを表現したのだ。

圧巻の千手観音!アテネ大会

アテネ大会での中国の演目は芸術団による千手観音だった。出演者は金色の衣装に身を包み、千手観音のたくさんの手を一糸乱れることなく表現した。
この演目のすごいところは、出演者に聴覚障がいを持つ人がいたことだ。聴覚障がいなので、音や声を聞くことはできない。それでも一糸乱れぬ動きを表現できるのは耳では聞こえない音を肌で感じ、息をかけることで演技中でもコミュニケーションをとることができたからだ。まさに圧巻の一言だった。

まとめ

カッコいい演出や、不可能はないというメッセージなど、印象的なパフォーマンスが多いパラリンピックの閉会式。東京パラリンピックの閉会式ではどのような演出がなされるのだろうか。ぜひ、最後まで注目したい。