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リュージュの名選手紹介

2017 2/9 09:26
リュージュ メダル
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Photo by Vitaly Raduntsev / Shutterstock.com

冬季オリンピックの正式競技でありながら、日本人にはなじみの薄いスポーツであるリュージュ。 この記事では、そんなリュージュで大活躍した選手たちを中心に紹介していこうと思います。

そもそもリュージュとは?

リュージュと聞いてピンと来る方は少ないかもしれません。リュージュとは元々「木のソリ」という意味の単語です。 スイスで誕生したこのスポーツは、ソリの上に仰向けで寝そべり、足首でソリをコントロールしながら急こう配のコースを滑走し、そのタイムを競う競技です。オリンピックでは一人乗りと二人乗りが正式種目として採用されています。
ほぼ生身の人間がコースを滑走するので、非常にスリルと迫力があり、ヨーロッパを中心に発展してきました。

ヘオルク・ハッケル(ドイツ)

ヘオルク・ハッケルは、ドイツ出身の名選手です。1977年に競技生活をスタートし、わずか3年後の1980年には旧西ドイツの代表となりました。日本と違ってリュージュをお家芸とするドイツで、このスピードで代表選手にまでなるのは異例と言えます。
その後、1988年の冬季五輪カルガリー大会で銀メダルを獲得したのを皮切りに、1992年アルベールビル大会、1994年のリレハンメル大会、1998年の長野大会で3大会連続の金メダルを獲得しました。

フェリックス・ロッホ(ドイツ)

2人目もドイツ出身の名選手、フェリックス・ロッホです。ドイツ連邦警察局の警察官でありながら、2010年バンクーバー大会、2014年ソチ大会の男子一人乗りを連覇しています。
元々リュージュ選手としての経歴は極めてエリートであり、2006年、2007年のジュニア選手権を連覇した後、2008年には史上最年少の18歳という若さで世界選手権で優勝しています。ワールドカップでも2011/2012シーズン、2012/2013シーズンを連覇しており、今まさに旬の選手の一人です。2010年には中華鍋ボブスレー選手権にも余興で参戦し、2011年には準優勝を果たしています。 次回、ピョンチャン大会でオリンピック3連覇がかかります。

やはり、強い選手はヨーロッパに多い

リュージュはヨーロッパ発祥のスポーツなので、歴代の名選手もやはりヨーロッパに集中する傾向にあります。特に、ドイツ代表は歴代のほぼ全大会でメダルを手にしていますし、上記のように連覇するような選手もいます。また、ソチ大会で新設されたチームリレーにおいても、当然のように金メダルを獲得しています。
日本人選手はまだ少なく、メダリストは未だに誕生していません。次に述べるように、地元開催だった1972年の札幌大会で4位に入ったのが最高位です。

小林政敏(日本)

1972年の札幌オリンピックの男子二人乗りで、荒井理選手と共に4位に入賞したのが小林政敏選手です。小林選手の奥様である大高優子選手も同様にリュージュの日本代表で、女子一人乗りで5位に入賞しています。娘の小林由美恵選手も、リュージュ一家に育った影響か、DNAがそうさせたのか、長野大会、ソルトレイクシティー大会のリュージュ日本代表選手でした。
札幌オリンピックは、日本代表が初めてオリンピックのリュージュに出場した大会でした。小林政敏選手の4位入賞は、そんな中での快挙だったのです。

まとめ

このように、リュージュの名選手は現在のところ、ヨーロッパ、とくにドイツに集中しています。
もっとも、金山英勢選手が現在は日本のリュージュ界をリードし、ソチ大会にも出場しました。 未だ中々メダルに手が届く!というレベルではないようですが、今後の活躍に期待したいところです。