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【阪神大賞典】「1年以内に重賞を勝った馬」の複勝率は60%!京大競馬研の本命は?

阪神大賞典インフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

1番人気は強い

3月22日(日)に阪神競馬場で行われる阪神大賞典(GⅡ・芝3000m)。今年は菊花賞馬キセキに重賞2勝馬ユーキャンスマイル、ダイヤモンドS2着のメイショウテンゲン、上がり馬からはボスジラなど、少頭数のわりに素質の高いメンバーが揃った。春の天皇賞に向けて弾みをつけるのはどの馬か。

過去10年のデータも見ながら予想していく。

過去10年の成績ⒸSPAIA

まずはとにかく1番人気が強く6-2-2-0とパーフェクト。へたに人気馬に逆らうのは避けたほうが賢明だ。また、1番人気が負けた場合の勝ち馬は3番人気が3頭、5番人気が1頭で、もともと評価をされていた馬である。基本的には人気どころで評価されている馬から勝負したい。

重賞実績は1年以内の方がベター

次に過去10年の重賞勝ち馬を見ていく。

過去10年の重賞勝ち馬の成績ⒸSPAIA

重賞勝ちの実績がある馬は7-6-7-33で3着内率37.7%と何とも言えないが、これを一年以内の重賞勝ち馬に限定すると5-4-5-9となり3着内率60.9%と跳ね上がる。逆に重賞勝ちが1年以上前であった馬は2-2-2-24であり3着内率は20%とさえないことから、直近1年の重賞実績を重視したい。

なお、重賞勝ちがない馬の成績は3-3-2-34であり、3着内率は19.0%と重賞勝ちが1年以上前である馬とほぼ同じ。積極的に狙ってみたいラインではない。

重賞未勝利馬にも実績は必要

重賞未勝利馬の3着以内馬ⒸSPAIA

前述の通り重賞未勝利馬はあまり好成績ではないが、好走している重賞未勝利馬の10頭のうち9頭には2400m以上の芝重賞で3着内に入った経験があった(例外はジャミールのみ)。すなわち重賞経験のない上がり馬にとってハードルは高い。

前走条件戦勝ちで好走したのはカフジプリンス、バンデ、ジャミールだけであるが、3頭とも前走は1600万クラス(現3勝クラス)であり、コーナー6つのコースで勝利経験があった。上がり馬にはコーナー6つの競馬に対する適性が問われそうだ。

本命はユーキャンスマイル

以上を踏まえて、本命はユーキャンスマイル。前走のジャパンカップは内が伸びる馬場の中、大外から追い込んで5着。最後は後ろから来たマカヒキにも交わされてしまったが、4コーナーで大外を回した分であり悲観する内容ではない。

前々走の天皇賞秋も2着のダノンプレミアムとはクビ+クビ差であり、GⅠで通用するくらいの高い素質はある。また、先ほど挙げた1年以内に重賞勝ちのデータにも当てはまっているのも心強い。

右回りが不安視されるかもしれないが、古馬になってからはそれほど問題ない走りをしているように見える(確かに3歳時の毎日杯では、明らかに追えていなかったが、だいぶ改善してきたようにレース映像からは感じられる)。後方からの競馬になりがちで踏み遅れる恐れはあるが、頭数も少ない今回はよほど出遅れない限り差し届くはずだ。

対抗以下は?

対抗はキセキ。恐らく1番人気であり唯一のGⅠ馬。この中に入れば力が違う。しかし、どうしても勝ち味に遅く2017年の菊花賞以来勝ち星がない。堅実で3着は外さないと思うので3連単の2.3着固定で狙いたい。

3番手はボスジラ。3連勝の内容はがかなり良く2勝クラス、3勝クラスで負かした相手は次走であっさり勝っており、レベルの高さも間違いない。接戦を勝ち切るあたり、勝負根性も十分だ。上がり馬ではあるが前走は3勝クラスで、コーナー6つのコースでの勝利経験がある。初めての重賞挑戦でどこまでやれるかは未知数だが、キセキが勝ち切れずユーキャンスマイルが踏み遅れたならば、1着でゴールしてもおかしくない。

4番手にムイトオブリガード。前走は伸びる内を通ったとはいえGⅠでも大きくは崩れておらず、悪くはない。アルゼンチン共和国杯のように上手に抜け出してくれば3着はあってもいい。右回りが嫌われて人気にならないのであれば妙味もあるので狙ってみたい。

メイショウテンゲンは上がりがかからないとなかなか馬券内に絡めない。今週末は好天予報で馬場悪化は望めそうにない。キセキが逃げたとしても少頭数なのでそれほどペースが速くなるとは思えないので今回は見送り。

買い目としては3連複◎〇―▲△の2点、3連単◎▲→◎〇▲→◎〇▲△の8点で勝負したい。(文:川崎)

阪神大賞典 予想
◎ユーキャンスマイル
〇キセキ
▲ボスジラ
△ムイトオブリガード
消メイショウテンゲン