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【愛知杯】「上がり35.0以上での好走実績」「先行力」馬場傾向から好走条件に該当する馬とは?

2020 1/17 17:00三木俊幸
2020年愛知杯インフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

開幕週ながら上がりがかかる

1月の競馬開催も3週目を迎え、今週からいよいよローカル開催もスタートする。今年は京都競馬場の改修工事に伴い、一部の開催日程を変更。その影響で冬の小倉開催が前倒しされる形となった。その開幕日のメインレースを飾るのは牝馬限定のハンデ戦、愛知杯(GⅢ・芝2000m)。

開幕週で先週の馬場傾向のデータが使えないこと、過去10年でも施行条件がコロコロと変わってしまっていることから、今回は2017年以降の1回小倉開催、開幕週にあたる1日目と2日目に行われた芝2000m戦の馬場傾向と出走馬のコース適性について分析していく。

1回小倉開幕週上がりタイム(2000m)

この条件に該当するレースは2017年が5レース、2018年と2019年がそれぞれ4レースあった。まず上がりタイムについて見ていくと、33秒台の上がりを使った馬はゼロ。34秒台の上がりで3着以内に入った馬も13レース中3頭のみと少ない結果となっている。

それぞれの年ごとに平均の上がりを調べると、2017年は1着35.3、2着35.7、3着35.5、1〜3着平均35.5、2018年は1着35.8、2着35.7、3着35.4、1〜3着平均35.6、2019年は1着36.1、2着36.0、3着36.1、1〜3着平均は36.1といずれの年も上がりがかかる馬場となっていた。こうしたことからも重賞とはいえ、これまでに「35.0以上」上がりのかかる馬場での好走実績がある馬を狙ってみたい。

続いて4角での通過順位と、それを逃げ1P、先行2P、差し3P、追込4Pに振り分けて数値化した4角平均通過ポイントについても見ておこう。

1回小倉開幕週4角通過順位(2000m)

2018年は3着に4角通過順位が18頭中16番手だった馬、18頭中14番手だった馬の台頭が見られたが、2017年の4角平均通過ポイントは、1着2.4P、2着1.8P、3着2.4P、1〜3着平均2.2P、2018年は1着1.5P、2着2.3P、3着3.0P、1〜3着平均2.3P、2019年は1着2.0P、2着1.8P、3着2.3P、1〜3着平均2.0Pで、ある程度前を射程圏に入れられる位置でレースを進めていないと厳しいというデータが残っている。

4戦中3戦で上がり35.0以上の決着

こうしたデータを踏まえて、今回ピックアップした馬は、アロハリリー、センテリュオ、パッシングスルー、フェアリーポルカ、ポンデザール、レッドランディーニの6頭。

3着以内に好走したときの平均上がり

本命は平均上がり35.3、4角平均通過ポイント2.3Pだったポンデザール。これまで芝では2000m以上の距離を使われてきたが、3着以内に入った4戦中3戦で上がり35.0以上の決着となっていることからも、今回の条件はあっていると考える。

対抗は平均上がり35.0、4角平均通過ポイント2.0Pだったアロハリリー。この馬も3着以内に入った9戦中6戦が上がり35.0以上の決着、小倉コースも【2,1,0,0】と好相性なので適性は高いだろう。

3番手は平均上がり34.8、4角平均通過ポイント2.0P のパッシングスルー。3戦中2戦が上がり33秒台の決着となっているが、昨年の夏の福島開催で稍重の中、2着に0.5秒差をつけて勝利した内容からは、上がりのかかる舞台はあっていそうだ。

4番手のフェアリーポルカは平均上がり34.7で4角平均通過ポイントは2.3Pとなっている。この馬も新馬戦と2勝目をあげた君子蘭賞の内容から、ある程度上がりのかかる馬場が向いていそうな印象だ。

以下、差し脚質ではあるが上がり35.0以上かかったレースでの好走歴があるセンテリュオとレッドランディーニまで押さえておく。

2020年愛知杯インフォグラフィックⒸSPAIA