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再び対決!エピファネイア対キズナ 2019年に産駒がデビューする種牡馬たち

2019 5/16 15:00SPAIA編集部
東京競馬場のコースを駆ける馬群Ⓒ三木俊幸
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Ⓒ三木俊幸

再び対決!エピファネイア対キズナ

今年も一口馬主やPOG(ペーパーオーナーゲーム)のシーズンが近づいてきた。そこで、難しいのが新種牡馬の産駒の扱い。昨年、新種牡馬で当たりに当たったのがジャスタウェイで、82頭の産駒がデビューして13頭が勝ち上がった(勝ち上がり率15.8%)。2019年に入っても勝ち星を重ねて、勝ち上がり率は25%に近づいている。

重賞戦線でも活躍しており、ホープフルS(GⅠ)2着のアドマイヤジャスタや、皐月賞(GⅠ)2着のヴェロックスなどを輩出している。今年もジャスタウェイのような新種牡馬が現れるのだろうか?注目の新種牡馬を見ていこう。

今年産駒がデビューする注目の種牡馬はエピファネイア、キズナ、ゴールドシップ、リアルインパクトの4頭。特にキズナとエピファネイアはともに2010年生まれで、牡馬三冠でしのぎを削ったのは記憶に新しいところだ。

エピファネイアは菊花賞とジャパンカップを勝った一流馬。

エピファネイアⒸSPAIA

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初年度に221頭の種付けが行われた。母シーザリオはオークス馬だから、産駒は中~長距離で大物が出るパターンか。早々にブックフル(満口)となったように人気も上々である。弟2頭が2歳GⅠを制し、母系の良さと仕上がりの早さをアピールできたのも大きい。

キズナより優位な点は、何といっても優秀なディープインパクト産駒の牝馬に配合しやすいこと。エピファネイアの母の父はサンデーサイレンス産駒のスペシャルウィーク。ディープ産駒の牝馬と配合するとサンデーサイレンスの4×3、いわゆる「奇跡の血量」と呼ばれるインブリードになる。この利点を生かして、キズナとの第2ラウンドを制することができるか注目したい。

一方のキズナ産駒は「母系の良さをうまく引き出している」と関係者が語るように、産地の評判がすこぶるいいとのこと。初年度は269頭種付けされており、数で言えばエピファネイアよりも上だ。

キズナⒸSPAIA

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ディープインパクト×ストームキャットの配合パターンは、同スタリオンで来年産駒デビューするサトノアラジン、そして再来年産駒がデビューする予定のリアルスティールがスタンバイ。今後強力なライバルになる可能性が高いので、まずはスタートダッシュを決めてアドバンテージを得たいところだ。

リアルインパクト産駒はタフさが持ち味?

ゴールドシップの初年度の種付け総数は109頭であった。

ゴールドシップⒸSPAIA

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GⅠ6勝でエピファネイア、キズナよりGⅠを多く勝っているのだが、種付け数が各段に少ない。それはなぜか?まず考えられる原因は繋養先が社台系でないこと。今年のクラシック初戦の桜花賞、皐月賞を制したように、やはり現代は社台系の馬がかなり強い。

また、血統も問題がある。ステイゴールド×メジロマックイーンといえば、オルフェーヴルと全く同じ。オルフェーヴルは現役時代の成績も優秀だが、種牡馬デビューして3年でラッキーライラック(阪神JF)、エポカドーロ(皐月賞)などのGⅠ馬を輩出しており、種牡馬としても成功を収めつつある。いつかゴールドシップがオルフェーヴルを超える日が来るといいが。

最後はリアルインパクト。初年度の種付け数が139頭。

リアルインパクトⒸSPAIA

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現役時代には3歳で安田記念(GⅠ)に出走し、古馬を撃破。7歳でオーストラリアのGⅠジョージライダーSを制するなど、息の長い活躍を見せた。半弟に香港のGⅠを勝ったネオリアリズムがおり、海外でも活躍できるような、タフさを持った仔が多くなるかもしれない。