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コントラチェックの好走条件はそろった! 馬場状態から分析するフラワーC

コントラチェック,Ⓒ明石智子
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Ⓒ明石智子

勝ち馬の平均上がりは34.8

桜花賞だけでなく、オークスを見据えた馬も出走してくるフラワーC(GⅢ・中山 芝1800m)。今年は、条件戦を好内容で勝ち上がってきた馬もおり、楽しみなメンバーがそろった。今週も馬場状態と馬場適性から出走馬を分析し、予想を行っていく。

先週3月9、10日はいずれも良馬場で、芝では10レースが行われた。しかし、土曜日は稍重から回復したばかりだったということもあり、芝1200mで行われた房総特別(1000万下)が1.09.1、メインレースの中山牝馬S(GⅢ・芝1800m)が1.47.7とやや時計がかかり気味だった。しかし日曜日に芝2000mで行われた館山特別(1000万下)は2.00.6という速い時計が記録されるなど、最終的には高速馬場での競馬となった。

3月9、10日の結果,ⒸSPAIA

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続いて上がりの時計を見てみると、こちらは土曜日、日曜日ともに大きな差は見られなかった。勝ち馬の平均の上がりは34.8と最近の中山コースとしては平均的なものだと言えるだろう。

最後に脚質についても振り返っておく。土曜日は5レース中4レースが逃げ・先行馬が勝ったが、日曜日は5レース中3レースが差し馬の勝利。展開などを加味しても、極端な追い込みでない限りは先行馬にも差し馬にも、平等な馬場だと言える。

ただ、2日間全体で見ると、能力が高い先行馬が出走してきた場合、その先行力が有利に働くのではないかと分析する。

過去のデータも先行有利

そうした情報を踏まえたうえで狙いたいのは、コントラチェックだ。

フラワーカップの分布図,ⒸSPAIA

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前走の菜の花賞では、ハナを切りそのまま後続を寄せ付けない強い競馬を見せた。除外になったが、フェアリーS(GⅢ・中山 芝1600m)に出走していても勝ち負けになっただろうと思わせる内容だった。勝ち時計も1.33.8は高速馬場だったとはいえ、特筆すべきタイムだ。

過去のフラワーカップ成績,ⒸSPAIA

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中山競馬場の馬場改修が行われた2015年以降のフラワーカップ優勝馬のレース結果を見ても、逃げ馬が2勝、先行馬が2勝と圧倒的に先行有利となっている。現時点でコントラチェックは、ハナを切るのがベストかもしれないが、2走前のサフラン賞(500万下・中山 芝1600m)ではクビ差の2着に敗れてはいるものの、控える競馬にも対応できている。馬場、展開とも好材料がそろっているだけに、強さを見せつけるような走りに期待したい。

対抗はエールヴォア。2走前のアルテミスS(GⅢ・東京 芝1600m)では3着に敗れているが、距離が忙しく、上がりの速い馬場も向いていない中でのレースだった。前走のエリカ賞(500万下・阪神 芝2000m)では、のちにきさらぎ賞(GⅢ・京都 芝1800m)でも好走し、今週のスプリングS(GⅡ・中山 芝1800m)に出走するタガノディアマンテを負かす、強い競馬を見せた点は高評価したいところだ。

どちらかといえばスタミナタイプなだけに、スピードタイプのコントラチェックを上位に位置づけたが、先行力と小回りコースへの適性など、能力では一歩も引けを取らないだろう。

実はシャドウディーヴァは中山巧者!?

3番手にはミモザイエローを取り上げたい。2走前の未勝利戦(中山 芝1600m)の1.34.3は時計、ペースが速かったこともあるが、好位から抜け出す好内容だった。前走は2着に敗れはしたが、東京コースにも対応して上がり33.1の脚を使っている。今回も好位で足をためるレースができれば、大駆けがあるかもしれない。

エフティイーリスは先週のアネモネS(L・中山 芝1600m)を除外になり、フラワーCに回ってきた。前走のフェアリーSではスタートで出遅れたが、後方から追い込み4着となっている。今回はスタートが決められるのかが課題となるが、距離延長と現在の馬場状態はプラスに働きそうだ。

最後にシャドウディーヴァを取り上げる。全4走とも東京コースで走っているが、好内容ながら、勝ち上がるのに3戦を要したこと、前走のフリージア賞(500万下・東京 芝2000m)でも33.6の上がりを使っているにも関わらず、伸びそうで伸びなかったレースぶりを見ると、実は直線の短い中山コースに適性があるのではないかと考える。上位人気にはなるだろうが、ぜひとも押さえておきたい。