「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【中山牝馬S】ミッキーチャームに死角なし 穴は複勝率62%の騎手×厩舎タッグのあの馬

馬群,ⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

「中山牝馬S=荒れる重賞」の時代は終わったのか

3月9日(土)に行われる中山牝馬S(GⅢ・芝1800m)。このレースはヴィクトリアマイルの前哨戦として位置づけられている。2007年~2012年までの6年間、1番人気が馬券圏内に来ていないこともあり、「荒れる重賞」と思われがちだが、実は過去6年で1番人気が4頭馬券圏内に入り、傾向が少し変わってきたようだ。

はっきりとした原因は定かではないが、考えられるのがヴィクトリアマイルの定着化。2006年から始まったヴィクトリアマイルだが、最初の頃は陣営も探り探りだったのかもしれない。ただ、ヴィクトリアマイルも今年で14回目を迎えて、陣営もヴィクトリアマイルの攻略法が分かってきた感がある。

単純に考えて東京の1600mで行われるヴィクトリアマイルと、中山の1800mで行われる中山牝馬Sでは、回りも違うし、コース形態も違う。それに距離も微妙に違うし、ハンデ重賞というオマケも付いてくる。ヴィクトリアマイルで勝ち負けを狙っている馬が、ここを前哨戦として使ってもいいのか?と疑問に持つのも無理はない。

ただ、ここから挑んだ馬は(1.1.2.13)で複勝率23.5%と、そこまで成績は悪くない。これが周りに認知されたからこそ、中山牝馬Sからヴィクトリアマイルを狙う有力馬が出てくるようになったのではないだろうか。

ミッキーチャームにアラはあるのか?

今年人気が予想されるのがミッキーチャーム。この馬の興味深い点は、1勝を挙げるのに4戦を要したこと。そこから2連勝し、秋華賞で2着に入るという少し変わった経歴の持ち主だ。秋華賞では昨年の年度代表馬アーモンドアイに次ぐ2着と大健闘した。ぐりぐりの人気が予想されるが、1つ嫌なデータがある。それが前走秋華賞出走組の成績が悪いこと。過去10年で3頭いるのだが、全て馬券圏外となっている。

前走秋華賞の馬

ⒸSPAIA


ただ、ミッキーチャームがこの3頭と違うのは秋華賞できっちり結果を残したということ。これだとクリアできそうなデータである。さらにもう1つ、前走に関する嫌なデータがある。このレースの前走GⅠ組の成績が非常に悪いという点だ。

過去10年の前走クラス別成績

ⒸSPAIA


ただ、これも前走で馬券圏内からここに挑んだ馬がおらず、心配しなくてもよさそう。

過去10年の中山芝1800m成績

ⒸSPAIA

中内田厩舎の成績

ⒸSPAIA


ディープインパクト産駒の中山1800mの成績はいいし、中内田厩舎の中山遠征の成績も悪くない。人気馬の成績が少し悪いのは気にはなるが、この馬は買わざるを得ない。

年齢別では5、6歳が優勢

では、他はどの馬を買うべきか。下の表を見ていただきたい。

過去10年の年齢別成績

ⒸSPAIA

過去10年の斤量別成績

ⒸSPAIA


4歳よりも5、6歳が優勢。斤量は軽すぎる馬の成績が悪い。斤量が51.5~57kg、年齢は5歳ないし6歳から選ぶのがよさそうだ。

ここで一つ強力なデータを紹介したい。それは松岡正海騎手×畠山吉宏厩舎の数字である。過去10年の中山芝1800mの成績が(4,0,1,3)で勝率、連対率が50%、複勝率が62%とかなり優秀。中山記念を勝ったウインブライトの4勝がこの数字のカラクリなのだが、実はこの馬の姉であるウインファビラスが今回出走している。2走前にやっと2勝目を挙げたばかりだが、この馬阪神JF(GⅠ)の2着馬で力はある。

あとは、このレースは何が逃げるのかに迷うくらい逃げ馬が多い。ならば、後ろから行く馬を買ってみたい。ノームコアの前走は、差し切れそうで差せなかった。ハービンジャー産駒らしく使える脚が短いのかもしれない。現に直線の短い中山で2勝3着1回という成績を挙げている。管理する萩原清厩舎の中山芝1800mの成績は(3,6,6,24)で勝率7.7%、連対率23.1%、複勝率38.5%と悪くない数字。ルメール騎手が騎乗停止で田辺騎手に乗り替わるが、レースを見る限りは乗り難しい馬ではなさそうだし問題ない。

馬券はミッキーチャーム、ウインファビラス、ノームコアの3頭の馬単、ワイドボックスで勝負する。