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今年も牝馬の優勝はならず アドマイヤマーズが朝日杯FSを制する

アドマイヤマーズ,ⒸJRA
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ⒸJRA

アドマイヤマーズが無敗でGⅠ制覇

牝馬グランアレグリアに注目が集まった朝日杯フューチュリティステークス。しかし今年も38年ぶり、GⅠに格付けされて以降初の牝馬の優勝とはならなかった。それではレースについて振り返ってみよう。

レースを制したのは、直線で力強く抜け出した2番人気のアドマイヤマーズだった。勝ちタイムは1.33.9で、無敗の2歳王者に輝いた。

好スタートを切ると、道中はグランアレグリアの直後の3番手でレースを進めた。前半800mの通過が47.7という遅いペースだったが、しっかりと折り合いそのまま直線を向くと、そこからが圧巻の内容だった。

早めに並んで行き、自慢の勝負根性を見せつけると、思わずグランアレグリアがひるんでしまったのかと思うほどの雰囲気を醸し出していた。

33.9の力強い末脚をそのまま維持し、最後は余裕を見せてのゴールとなった。このレースぶりは、前3走で厳しいレースを勝ち抜いてきた経験が生きたレース内容だったとも言える。来年はクラシックを目指すのか、それともほかの路線を歩むのかは分からないが、この馬が中心となっていくのは間違いないだろう。

また騎乗したミルコ・デムーロ騎手も、朝日杯FSは2010年のグランプリボス、2012年のロゴタイプ、2015年のリオンディーズに続いて4勝目となり、史上最多タイ記録となった。

直線伸びを欠いたグランアレグリア

一方のグランアレグリアは前走時の馬体重がプラス18キロだったが、今回もプラス6キロと馬体を増やしてのレースとなった。パドックでチャカつき、レースでの影響が心配されたが、好スタートを切って今回はすんなりと2番手に付けた。

前走のように折り合いを欠くことはなく、逃げ馬の直後という絶好のポジションに付けたが、その更に上を行く騎乗を見せたのがアドマイヤマーズだった。

直線に向いた時点で射程圏に入られてしまい、グランアレグリアはいつもの弾けるような末脚を繰り出すことができずに終わってしまった。最後は道中4番手を追走していたクリノガウディーにも交わされて3着となり、今年も牝馬による朝日杯FS優勝がいかに難しいかということを思い知らされたレースとなった。