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知る人ぞ知る競馬のイベント ジャパンカップ外国馬公開調教

東京競馬場ジャパンカップ,ⒸSPAIA
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熱心な競馬ファンが訪れるイベント

22日(木)早朝、25日(日)に東京競馬場で行われるジャパンカップに出走する外国馬2頭の公開調教が行われた。今年のジャパンカップにはアイルランドのカプリ(牡4)とイギリスのサンダリングブルー(セン5)が参戦。このイベントは毎年開催週の木曜日早朝に開催されており、一般のファンに公開されている知る人ぞ知るイベントなのだ。

東京競馬場人の集団,ⒸSPAIA

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早朝にも関わらず、50人ほどの熱心な競馬ファンが訪れた。公開調教の模様を写真とともに紹介する。

カプリは力強いフットワークを見せる

アイルランドの名門、エイダン・オブライエン厩舎が送り込んだ刺客、カプリはアイルランド産のGalileo産駒。昨年のアイルランドダービ、イギリスセントレジャーとGⅠ2勝を挙げているクラシックホースだ。今年はGⅠでの勝利こそないが、凱旋門賞5着、チャンピオンS4着と善戦している。

サンダリングブルーと共にファンの前に姿を表したカプリは、角馬場でウォーミングアップを開始。 すると調教に騎乗するムーア騎手が自転車に乗って登場した。普段なかなか目にすることのできない光景が見られた。

ムーアチャリンコ漕ぐ,ⒸSPAIA

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その後はムーア騎手がカプリに騎乗し、芝コースへ。

カプリ登場,ⒸSPAIA

向正面から徐々にペースを上げ、直線に向かうと馬なりながら力強く、大きなフットワークで駆け抜けた。ムーア騎手は満足そうな表情を浮かべ、馬場を後にした。

カプリ調教,ⒸSPAIA

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カプリ歩く,ⒸSPAIA

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重馬場で良績を挙げており、馬体もパワータイプのように見えるが、先行力と馬群を割る勝負根性も持ち合わせている。日本の高速馬場に対応できれば馬券圏内食い込んでもおかしくない。

サンダリングブルーは芝コースで軽めの調整

サンダリングブルーはアメリカ産のExchange Rate産駒で、2015年にイギリスのタタソールズ・クレイヴン・ブリーズアップ・セールにて19万9,500ポンド(当時約3720万円)で落札された。

3歳の4月にデビューしたが、なかなか勝利を挙げることができず、初勝利は4歳の7月だった。しかし、その後は3連勝するなど、クラス2で実績を積み上げて迎えた今年の7月、GⅡヨークSに挑戦すると、重賞初挑戦で重賞を制した。その後はイギリスのGⅠ、インターナショナルSに出走し、後方からレースを進めると長くいい脚を使い、ヨーロッパの年度代表馬に選出されたロワリングライオンの3着となった。同時に、トップクラス相手にも通用することを証明した。

カプリと同じく、角馬場でウォーミングアップを行ったサンダリングブルー。30分程度じっくりと運動を行い、カプリが馬場を後にしたのちに芝コースに移動。

サンダリングブルー馬場入り,ⒸSPAIA

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東京競馬場の環境に慣れさせるため、軽いキャンターのみだったが、軽いフットワークで芝コースを駆け抜けた。明日金曜日に強めの追い切りを行う予定となっている。

サンダリングブルー走る,ⒸSPAIA

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サンダリングブルー歩く,ⒸSPAIA

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インターナショナルSが行われたヨーク競馬場は、イギリスの中でも比較的軽い馬場だと言われている。後方からレースを運ぶことが予想され、エンジンのかかりも遅そうだという不安点はあるが、日本の馬場への適性はありそうだ。

両馬とも順調な調整

今回参戦する2頭は両極端なキャリア、適性を持っている。しかし日本の馬場は未経験なため、思ってもみない結果となる可能性も秘めている。今回調教を生で見た感想として、両馬とも順調に調整が進められているように見受けられた。どんなレースを見せてくれるのか、注目したい。