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アーモンドアイに死角なし! 馬場適性から分析するジャパンカップ

アーモンドアイ
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ⒸJRA

外国馬2頭を含む14頭の好メンバー

今年の東京開催を締めくくるビッグレース、ジャパンカップ(GⅠ・芝2400m)が25日(日)に開催される。今年は外国馬2頭を加えた14頭が出走。中でも、牝馬3冠を達成したアーモンドアイに注目が集まっている。

そんなジャパンカップについて、普段から馬場適性に着目してレースを楽しんでいる競馬好き編集部員が、先週の東京競馬場・芝コースの馬場傾向とレース適性から分析する。

先週の芝コースは先行有利

先週の東京競馬場の芝コースはCコースに変わったが、土曜日に行われたGⅢ東スポ杯2歳Sの勝ち時計は1.46.6、その前に行われたマイル戦、ユートピアS(1600万下)は1.32.5と全体的に時計が速く、良好な馬場状態だったと言える。

上がり3Fも土日の平均が33.9と速く、中でも顕著だったのは13レース中9レースで、勝った馬の4コーナー通過順位が5番手以内だったということだ。また、逃げ切り勝ちも5レースあり、先行馬有利の馬場状態だった。

分布図からは3頭が適性あり

週末の天気予報は晴れとなっており、今週も良馬場での開催となりそうだ。 GⅠというレベルを考えれば、上がりが速くなり、能力次第で差し届く場面はあるかもしれないが、基本的には先行馬が有利な馬場状態が続くと考える。

ジャパンカップ分布図

ⒸSPAIA

そこで馬場適性と上がり3Fのデータから特に適性が高いのはアーモンドアイ、スワーヴリチャード、キセキの3頭だ。しかし、牝馬3冠を達成したアーモンドアイに死角は見当たらない。

他馬が止まって見えるほどの末脚

アーモンドアイはいずれも中団より後ろからレースを進める差し馬だが、他馬が止まって見えるほど次元が違う末脚を持っている。良馬場での上がり平均は3F33.6、東京競馬場では33.4。そして東京成績も2,0,0,0と非の打ちどころがない。もはや、古馬相手、牡馬相手でも次元の違いを見せてくれるはずだ。

2番手評価はスワーヴリチャード。同馬は3歳時に日本ダービー2着、昨年のアルゼンチン共和国杯で優勝と東京コース2400m以上に実績がある。前走の天皇賞(秋)では、スタート後に挟まれ、後方からの競馬となり、結果が伴わなかった。しかし、本来は先行して長くいい脚を使うことができる馬。ベストの東京2400mで巻き返しに期待したい。

続いて天皇賞(秋)3着から挑むキセキ。分布図では最も馬場適性があるが、東京2400mの距離適性を考慮した結果、3番手とした。東京コースでは、前走と2走前の毎日王冠でいずれも3着となり、先行することもできている。3000mの菊花賞を勝っているものの、その後は2000m以上のレースではいずれも掲示板から外れており、距離面で不安が残る。

その他、昨年の勝ち馬シュヴァルグランと前走の京都大賞典で復活の勝利を挙げたサトノダイヤモンドを取り上げる。

シュヴァルグランは良馬場での上がりが平均34.8、東京では34.3と遅いが、コース成績は2,0,1,0と好相性。3200mの天皇賞(春)でも2着となっているようにスタミナは豊富。スタミナが生きる展開になれば浮上してくるだろう。鞍上クリスチャン・デムーロとの手も合いそうだ。

サトノダイヤモンドは3歳時に日本ダービー2着。上がりも33.4と速い脚を使った。その後、菊花賞、有馬記念を勝利し、フランスに遠征したが大敗。今年は不満の残るレースが続いていた。前走の京都大賞典で勝利を挙げたが、近走内容からは少し時計のかかる良馬場の方が向いているのではないかと考える。


ジャパンカップ上がりと東京成績の表

ⒸSPAIA

いずれにしろ、今年のジャパンカップはアーモンドアイが中心なのは言うまでもない。どれほど強い勝ち方を見せてくれるのか、注目したい。