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【高松宮記念に出走】香港からの刺客!ブリザード

競馬
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今年の高松宮記念も混戦模様

3月25日(日)中京競馬場で行われる高松宮記念(GⅠ・芝1200m)。昨年の覇者セイウンコウセイ(牡5、美浦・上原博之厩舎)、2016年と2017年のスプリンターズSを連覇しているレッドファルクス(牡7、美浦・尾関知人厩舎)など18頭がスプリントチャンピオンの座を狙って出走する。

香港スプリント(GⅠ、シャティン競馬場・芝1200m)を連覇するなど、日本と香港で活躍をみせたロードカナロアの引退以来、スプリント路線は確固たる主役が不在。今年も実績のある馬は多数いるものの、混戦模様だと言えるだろう。

そうした中で、今年は香港調教馬のブリザード(騙6、P・イウ厩舎)も出走。香港スプリント路線は、世界的に見てもレベルが高いと言われており、2015年の高松宮記念では、エアロヴェロシティが優勝している。今回のコラムでは、香港からの刺客ブリザードについて紹介していく。

予定通りの調整で来日!

まず、現在の香港スプリント路線について見ていくと、中心となっているのがミスタースタニング(騙5、J・サイズ厩舎)。2016-17年シーズン後半から着実に力をつけてくると、2017-18年シーズンには3連勝で香港スプリントを制する活躍を見せている。しかし、それ以下はディービーピン(騙5、J・サイズ厩舎)、アメージングキッズ(牡6、J・サイズ厩舎)、ラッキーバブルズ(騙6、K・ルイ厩舎)など実力が拮抗している。

ブリザード自身は、先に紹介した馬たちに肉薄する成績を見せていたものの、重賞では勝ちきれないレースが続いていた。その証拠に昨年10月に行われたスプリンターズS(中山競馬場・芝1200m)に出走した際には、12番人気という低評価を受けていたが、レースではスタートで出遅れたものの追い上げを見せ、優勝したレッドファルクスから0.2秒差の5着。日本の高速馬場にも対応するレースを見せた。



その後12月に行われた香港スプリントでは3着になり、7歳ながらレースぶりが安定してきた印象を受ける。2018年1月に行われたセンテナリースプリントカップ(GⅠ、シャティン競馬場・芝1200m)では、優勝したディービーピンから0.26秒差の5着だったが、これは陣営にとっては予定通り。しっかりと間隔をとり、高松宮記念に向けてじっくり調整されてきた。



ブリザード2017年以降の成績

陣営は「状態は良くリラックスしている」とコメント

3月12日(月)に来日し、順調に調整されてきたブリザード。調教に騎乗したH・ウォン調教助手は次のように語っている。

「スプリンターズSの時は周囲を気にしていたが、今回は堂々として気分が良さそう。状態は良くリラックスしている」(JRAより引用)

22日(木)に発表された馬体重は510kg。香港から日本までの長距離輸送がありながら、前走時と同じ馬体重であれば、順調な調整がなされていると言ってもいいだろう。左回りの競馬場は初めてとなるが、調教では手前を変えているので問題はなさそうだ。短期免許でも来日した経験を持つK・ティータン騎手とのコンビで、再び香港からの刺客が尾張の地で旋風を巻き起こすかもしれない。