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ありえない!?実際にあった競馬奇跡のレース5選

2017 6/13 12:41mikky
競馬,レース
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出典 gabriel12/Shutterstock.com

競馬はギャンブルとしてお金を投じたり、または純粋に好きな馬を応援したりとさまざまな角度から観戦を楽しめるスポーツだ。そんなレース場に立ったサラブレッドは、まれにとんでもない波乱を引き起こすこともある。今回は実際に起こった奇跡の競馬レースを5つ紹介する。

トウカイテイオー奇跡の復活レース

1993年、日本の競馬の総決算となる有馬記念で、約1年のブランクをものともせず、奇跡的な優勝で競馬ファンの感動を呼び、伝説的なレースの主役となったのはトウカイテイオーだ。
トウカイテイオーは前年の有馬記念では11着と惨敗し、腰の痛みから長期的な戦線離脱を余儀なくされていた。レース勘が鈍ることは競走馬にとっては致命的である。
しかし、投票によって選ばれたその年の代表馬が集う有馬記念で、4番人気を獲得するという重圧を背負ったトウカイテイオーだったが、最終の直線で一気に1番人気のビワハヤヒデを抜き去り、最高の復活を遂げた。

G1史上最高配当の2070万円馬券が飛び出した奇跡

競馬の魅力としてファンを引きつけるのは、不人気を覆す競走馬の活躍と、いわゆる万馬券と呼ばれる高配当だろう。2017年現在、国内最高峰レースに位置付けられているG1レースにおける史上最高配当額は、2015年ヴィクトリアマイルの2070万円(3連単)だ。
このレースを演出したのは、12番人気ながら2着に入ったケイアイエレガントと、18番人気と最低にもかかわらず3着に入ったミナレットだ。約5600万票の中におよそ196票しか的中がなく、2頭の奮起が名誉あるG1レースに大波乱を引き起こした。

混戦制したミナレット、奇跡の3連単2900万円馬券

G1レースの史上最高配当が2070万円なら、JRAにおける史上最高の3連単配当額は2983万円だ。このレースを引き起こしたのは、G1でも波乱を見せることになるミナレットのデビュー戦(新潟、2012年8月)だった。ミナレットは14番人気であるにもかかわらず1着でゴールイン。この勝利を含む3連単を的中させたのは、たったの1人だ。
この時、ミナレットに騎乗していた江田照男騎手も、ファンからは「穴男」と呼ばれる波乱を引き起こす騎手として有名で、穴的な存在感を放った両者のコラボレーションが、奇跡的に噛み合った一戦となった。

不人気馬サンドピアリスが生んだ単勝4万3000円の奇跡的レース

競馬実況で有名な杉本清氏の名台詞の一つとして残っている「サンドピアリスに間違いない」。これは、1989年のエリザベス女王杯で起きたJRA史上屈指の波乱劇を物語る一言だった。
サンドピアリスはエントリー中最低の20番人気。芝レースなのにダートでのレース経験しかなかった馬なので不人気は仕方ないとはいえ、蓋を開けてみたらサンドピアリスが豪快な末脚(競走馬がゴール近くになって加速すること)で1着。
単勝4万3060円は投票方法の中に3連単などが無い時代では、超がつくほどの高額配当で、杉本氏も実況をしながら本当に合っているのか目を疑ったことから、上記の名言が誕生した。

最後尾からブロードアピールごぼう抜きの奇跡

豪脚、鬼脚として幾多の奇跡を演じて競馬ファンの記憶に残っているのは、ブロードアピールだ。8歳牝馬にして初めて重賞を制覇したことからも遅咲きで知られているが、最後尾からのごぼう抜きが代名詞だ。
2000年の根岸ステークス(武幸四郎騎乗)では「他の馬が止まってみえる」と評されるほどのスパートで全ての馬を抜き去った。このレースはJRAが2007年に企画した過去の名レース20選の中にも入っているほどの人気を誇っている。
※豪脚 並外れた脚力を発揮すること
※鬼脚 最後の直線で後方から一気に追い込んでくること

まとめ

奇跡といえるレースの多くは、不人気馬が勝利して超高額配当が誕生している。不人気を知ってか知らずか、奮起する競走馬の気まぐれが生み出す産物も競馬の面白さの一つだが、トウカイテイオーの1年ぶりの勝利のように、奇跡的な復活劇を見せ、ファンの心を熱くしてくれるレースもある。これからも奇跡とよばれるレースの誕生に期待したい。