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クラブの“最高傑作”ロードカナロアの産駒が単回119%マーク ロードホースクラブを徹底分析

ロードホースクラブと相性の良い条件,ⒸSPAIA
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北九州記念にロードフォアエースが出走

今週末は小倉競馬場で北九州記念(GⅢ・芝1200m)が開催される。夏の小倉開催の定番レースで、昨年は3歳牝馬ピューロマジックがトップスタートを決めて鮮やかに逃げ切った。今年はどの馬が秋の大舞台に向けて名乗りを上げるのか注目だ。

この北九州記念で上位人気が予想される有力馬ロードフォアエースを送り出すのが、一口馬主クラブでもあるロードホースクラブだ。今回はその「ロードホースクラブ」にフォーカスを当て、同クラブの様々な記録や、馬券を買う上でのプラス条件をまとめる。

「凱旋門賞を勝つより難しい」香港スプリントを連覇

ロードホースクラブ 各種記録,ⒸSPAIA


<ロードホースクラブ 各種記録>
【通算GⅠ勝利数】
 7勝(中央5勝、海外2勝)

【初重賞制覇馬】
 ロードアックス(1997年ラジオたんぱ杯3歳ステークス)

【初GⅠ制覇馬】
 レディパステル(2001年オークス)

【最多勝騎手】
 川田将雅(43勝)

【最多勝調教師】
 藤沢和雄(60勝)

【最多賞金獲得馬】
 ロードカナロア (6億6995万円)※国内のみ

この章では、ロードホースクラブの各種成績を活躍馬や好成績の騎手、調教師とともに振り返っていく。

■断然の人気馬を撃破して掴んだ初記録
クラブ初の重賞制覇は1997年のラジオたんぱ杯を制したロードアックス(岡部幸雄騎手)で、この時は単勝1.4倍に支持されたキングヘイローを見事に差し切った。所有馬の重賞初出走から10年以上経っており、悲願の勝利だった。

初のGⅠ制覇は2001年オークスのレディパステル。このレースでもキャリア6戦5勝の桜花賞馬テイエムオーシャンが単勝1.8倍の圧倒的人気を集めていた。一方、レディパステルは前走・フローラステークスで1番人気2着に敗れていたこともあり、5番人気に甘んじていた。しかし、結果はともに伸びたローズバドをゴール前でクビ差交わして勝利。K.デザーモ騎手の渾身の騎乗であった。

■最多勝騎手:川田将雅
43勝は2位・岡部幸雄元騎手に7勝差をつけるトップ。近年でもロードデルレイやアルジーヌなど後に重賞を勝利するような素質馬に騎乗しており、今週の北九州記念でも上位人気が予想されるロードフォアエースに騎乗予定だ。

■最多勝騎手:藤沢和雄
60勝は断トツ。前述のロードアックスを管理していたほか、2001年にはロードクロノスで中京記念を制している。

■最多賞金獲得馬:ロードカナロア
ロードホースクラブの歴史を語る上で欠かせないのがロードカナロアだ。「凱旋門賞を勝つより難しい」と言われていた香港スプリントの連覇を含むGⅠ・6勝を挙げ、サクラバクシンオーと並ぶ日本競馬界最強スプリンターの一頭である。

種牡馬としても、JRA史上初のGⅠ・9勝を挙げたアーモンドアイや、父仔で香港スプリント制覇を成し遂げたダノンスマッシュ、サウジカップを制した大逃げ馬・パンサラッサなどを輩出している。

芝よりダートが狙い目

ロードホースクラブのプラス条件,ⒸSPAIA


<ロードホースクラブの「プラス条件」>
・ダート×良馬場【71-42-42-431】
勝率12.1%/連対率19.3%/複勝率26.5%/単回収率131%/複回収率96%

・ロードカナロア産駒【83-63-54-410】
勝率13.6%/連対率23.9%/複勝率32.8%/単回収率119%/複回収率91%

・横山和生騎手【12-6-6-33】
勝率21.1%/連対率31.6%/複勝率42.1%/単回収率141%/複回収率85%

・友道康夫厩舎【10-16-2-25】
勝率18.9%/連対率49.1%/複勝率52.8%/単回収率95%/複回収率105%

この章ではロードホースクラブの、馬券を検討する上での「プラス条件」を紹介。なお2020年7月4日〜2025年6月29日の直近5年分を使用する。

■ダート×良馬場
全体成績では、芝の単回収率が61%なのに対して、ダートは105%とプラス域を記録。さらにダートは良馬場に限ると、単回収率131%にアップする。基本はダートで狙いたいクラブであり、特に中山ダート(良)は【13-7-3-43】で勝率19.7%、単回収率228%、複回収率132%と妙味たっぷりだ。

■ロードカナロア産駒
ロードホースクラブの“最高傑作”ことロードカナロア。種牡馬としての貢献度も大きく、産駒の単回収率は119%と黒字をマークしている。狙い目はダート短距離で、1400m以下では【23-16-16-108】単回収率119%、複回収率126%と2、3着狙いでもオススメできる。

■横山和生騎手
勝率21.1%、単回収率141%と単勝ベタ買いだけでプラスになる。特に中山で【7-2-1-12】勝率31.8%、単回収率205%と素晴らしい成績を残している。

その他の騎手では、川田将雅騎手が【22-15-9-18】複勝率71.9%で複回収率99%、西村淳也騎手が【20-15-10-52】複勝率46.4%、複回収率163%と優秀だ。

■友道康夫厩舎
複勝率50%オーバーと抜群の安定感を発揮し、複回収率105%と妙味も十分だ。母数は多くないが、前走からの距離延長ローテに該当する馬は【1-3-1-3】で複勝率62.5%、複回収率127%とさらに数字が上がる。

その他の厩舎では、斎藤誠厩舎が【11-7-7-47】勝率15.3%で単回収率171%、藤岡健一厩舎が【10-5-4-67】勝率11.6%で単回収率299%とアタマで狙い目だ。

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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