傾向解説
3歳限定のハンデ重賞・ラジオNIKKEI賞。出世が遅れた素質馬たちが秋に向けて賞金加算を狙う一戦ではありますが、小回りの福島芝1800mで行われるハンデ戦だけに一筋縄ではいかないのも本レースの特徴。本記事では血統面を中心に、ラジオNIKKEI賞のレース傾向を整理していきます。
最初に取り上げたいデータは前走距離別成績。過去10年では、前走芝2000m以上の複勝回収率は113%と優秀で、距離短縮馬をベタ買いするだけでプラスになるのが本レースの大きな特徴です。
これは3歳春の牡馬クラシック路線が芝2000m以上を中心に大レースが組まれているため、当然芝2000m以上のレースレベルが高く、当レースでの好成績に繋がっています。特に前走オープン組は信頼度が高く、前走で芝2000m以上のオープンクラスに出走していた馬には要注目です。
<前走芝2000m以上の成績>
該当馬【5-7-6-43/61】
勝率8.2%/連対率19.7%/複勝率29.5%/単回収率49%/複回収率113%
※過去10年
また、ラジオNIKKEI賞は2回福島開催の開幕週に行われるため、内の先行馬が有利になりやすい点も大きな特徴。雨が降った場合は考慮する必要がありますが、基本的には内枠や先行馬に有利なレースといえるでしょう。
<今回1~3枠かつ前走初角2番手以内の成績>
該当馬【4-1-1-8/14】
勝率28.6%/連対率35.7%/複勝率42.9%/単回収率284%/複回収率148%
※過去10年
血統面ではヨーロッパの主流血統であるNureyev≒Sadler's Wellsに注目。血統以外におけるポイントの重要度が高いレースではありますが、前半1000m58〜59秒台の引き締まったラップを刻むことが多いため、日本的な瞬発力よりも欧州的な底力が輝く舞台という点も忘れてはいけません。
近年では2020年2着馬パンサラッサ(7番人気)や2021年1着馬ヴァイスメテオール(4番人気)、2024年1着馬オフトレイル(6番人気)などNureyev≒Sadler's Wellsの増幅形で穴を開ける馬も多く出ています。
<血統別成績>
Nureyev【8-3-3-35/49】
勝率16.3%/連対率22.4%/複勝率28.6%/単回収率137%/複回収率87%
Sadler's Wells【2-3-3-21/29】
勝率6.9%/連対率17.2%/複勝率27.6%/単回収率38%/複回収率117%
※過去10年