皐月賞馬に割引材料
6月1日に東京競馬場で日本ダービー(GⅠ・芝2400m)が行われる。1:57.0のレースレコードで第一冠・皐月賞を制したミュージアムマイル、昨年のJRA賞最優秀2歳牡馬・クロワデュノールを筆頭に、世代約8000頭から選ばれし18頭が集結。最強の座を射止めるのは、果たしてどの馬か。
ここでは過去10年のデータをもとに、ローテーションに見られる特徴を探っていく。
最初に押さえておきたいのは、キャリア別の成績だ。5戦以内の馬が【10-9-7-84】と連対圏をほぼ独占する一方で、6戦以上では【0-1-3-64】と明暗くっきり(取消、除外も含む)。3歳春までという限られた時間の中で、いかに効率よく賞金や経験を積むか。その重要性がデータからも読み取れる。
6戦以上のグループには、唯一の三冠馬候補であるミュージアムマイルや、皐月賞4着のジョバンニらが該当。データ上では大きな割引材料となる。
以降はキャリア5戦以内の馬を対象に考察していく。前走皐月賞組は【7-9-4-48】(※競走除外となったダノンデサイルは含めず)で、大半の連対馬はこのグループから出ている。
着順別では3着以内が【5-8-1-10】連対率54.2%と信頼度が高く、軸としては2着のクロワデュノール、3着のマスカレードボールが有力だ。5~7着も【2-1-2-13】複勝率27.8%と馬券に絡んでおり、5着サトノシャイニングも見限れない。一方、8着以下は【0-0-1-20】と苦戦傾向だ。
別路線組では、2021年にダービー馬シャフリヤールを送り出した毎日杯に注目したい。この年の毎日杯は1:43.9のコースレコード決着となるハイレベル戦で、シャフリヤールにクビ差で敗れたグレートマジシャンもダービーで4着に入った。
時計の速さがダービーでの好走につながるとすれば、レース史上、2番目となる1:45.9で快勝したファンダムは面白い。このとき記録した上がり3F32.5はレース史上最速であり、大物感を漂わせる一頭である。
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