スタミナが問われる一戦
11日に東京競馬場で行われる第30回NHKマイルC。レース傾向にばらつきはあるものの、成長途上の3歳馬が東京のマイルを克服するためには、それなりのスタミナが問われるのは間違いない。そこで、ここではスタミナの観点から血統を見る。
注目は「母の父ディープインパクト」のアルテヴェローチェ。
ディープインパクトはご存じの通り、名種牡馬として後世に名を残したが、「母の父」としてはそれほどの活躍をまだ見せていない。大きな原因としては、自身の血を引く種牡馬が大量に出現したことで、父ディープインパクトの優秀な牝馬と配合しづらい状況下にある、ということが挙げられる。これはどうしようもないことだろう。
では、「母の父」としてのディープインパクトにはどのような傾向があるのか。主な活躍馬にはキセキ(17年菊花賞)、ジェラルディーナ(22年エリザベス女王杯)、ダートではライトウォーリア(24年川崎記念)などが挙げられるように、中~長距離向きの産駒が多く出ている。スタミナを補う役割と考えていいだろう。
アルテヴェローチェは上記ジェラルディーナと同じ「モーリス×ディープインパクト」の配合で、マイルながらスタミナが問われるNHKマイルCの舞台は面白い。また、祖母クルソラはアルゼンチンで3歳牝馬チャンピオンに輝いた活躍馬。一族には15年桜花賞2着、オークス3着のクルミナル、20年アルテミスS2着のククナなど、東京コースやマイルでの活躍馬がいる点も追い風だ。
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