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【京都大賞典】コース傾向から浮かぶキーワードは決め手と距離短縮 注目はヴェラアズール!

2022 10/2 17:15勝木淳
京都大賞典インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

外回りだけに決め手は重要

秋開催は今年も12月末まで続く阪神ロングラン。その開幕を告げる京都大賞典は昨年も阪神で行われ、ダービー馬マカヒキが3歳秋ニエル賞以来となる約5年ぶりの勝利を飾り、記憶に残るレースとなった。ここから天皇賞(秋)、ジャパンCと古馬中距離路線を歩む馬にとって始動戦であり、一方でそこに挑戦する権利と賞金を獲得するための重要なレース。今年はことさら後者の側面が強く、激戦が予想される。2012年以降、阪神芝2400m、古馬3勝クラス以上32レースを対象に、コース傾向から好走しそうな馬を絞っていきたい。


過去10年京都大賞典人気別成績,ⒸSPAIA


12年以降で32レースととりわけ施行回数が多い条件ではない。外回りを使ったコースで、内回りの宝塚記念よりもタフなイメージが強い。波乱も期待したくなるところだが。上位条件では1番人気が【12-3-6-11】勝率37.5%、複勝率65.6%と抜けている。2番人気【2-8-4-18】勝率6.3%、複勝率43.8%以下とは差がある。昨年の1着マカヒキは9番人気だったが、2着アリストテレスは1番人気、3着キセキは4番人気と上位人気は堅実だ。6番人気【4-2-2-24】勝率12.5%、複勝率25.0%など伏兵の突っ込みもあるものの、それでも1番人気の信頼度は高い。


過去10年京都大賞典枠別成績,ⒸSPAIA


次は枠番別成績。タフなコースなので、スタミナロスを防げる内枠は有利。特に1枠は【6-4-3-22】勝率17.1%、複勝率37.1%と好成績。秋の開幕週だけに人気馬が内枠の利をいかせる1枠に入れば、逆らえない。一方、勝率ベースでみると、8枠も【6-1-3-48】勝率10.3%、複勝率17.2%と成績がいい。これはスローペースで一団になりやすく、ゴチャつきを避けられる利点をいかせるからだろう。1、8枠の極端な枠はマークしたい。


過去10年京都大賞典枠別成績,ⒸSPAIA


阪神の貴重な外回り中距離戦とあって、やはりスローペースで仕掛けをギリギリまで待つようなレースが多い。当然決め手を問われる舞台であり、上がり3ハロン1位【16-5-6-10】勝率43.2%、複勝率73.0%、2位【10-8-9-10】勝率27.0%、複勝率73.0%が抜けている。3位が【2-7-5-22】勝率5.6%、複勝率38.9%なので、単勝はとにかく決め手を発揮しそうな馬に狙いをつけたい。昨年のマカヒキは上がり2位だった。


ステイゴールド系などスタミナ、持久力志向に注意

1番人気が強く、1、8枠と極端な枠の勝率が高い。かつ上がり3ハロン2位以内の決め手を有する馬。そんなコース傾向をつかんだので、ここからはもう少し具体的に絞ってみたい。


過去10年京都大賞典種牡馬別成績,ⒸSPAIA


まずは血統面。種牡馬別成績で注意したいのはディープインパクトが【2-1-4-20】勝率7.4%、複勝率25.9%で着度数別6位という点。瞬発力と軽さが身上のディープインパクトにとってこの舞台はスローでもある程度パワーと持久力が必要になるため、長所をいかせない。複勝率はそれなりなので、馬券には入れたいが、1着狙いはどうだろうか。

着度数別トップはディープよりも欧州色が強いサンデー系のハーツクライ【3-6-4-17】勝率10.0%、複勝率43.3%。正直、こちらも単狙いは?だが、スタミナ寄りの舞台であることは事実。キングオブドラゴンが当てはまる。マイネルファンロン、アフリカンゴールドのステイゴールド【3-1-3-35】勝率7.1%、複勝率16.7%やアイアンバローズ、ディアマンミノルのオルフェーヴル【1-0-2-6】勝率11.1%、複勝率33.3%の数字もよく、ステイゴールド系は阪神芝2200mに続き、ここでも有効なので、ゴールドシップ【0-0-1-0】(21年11月尼崎S4番人気3着のみ)のウインマイティーも面白い。


過去10年京都大賞典前走距離別成績,ⒸSPAIA


前走距離について調べる。前走が同距離の2400mだった場合、【12-11-11-96】勝率9.2%、複勝率26.2%。これと比べると、2400mより長かったいわゆる短縮組は【8-5-3-56】勝率11.1%、複勝率22.2%と勝率で上回る。一方、2400mより短い延長組は【12-16-18-132】勝率6.7%、複勝率25.8%とさらに勝率に差がある。複勝率に違いはないので、前走距離は単勝、1着狙いの際に注意したい。今年の短縮組はボッケリーニ、アリストテレスの目黒記念組や、札幌芝2600mに出走したディバインフォース(札幌日経OP5着)などがいる。


過去10年京都大賞典距離短縮組前走距離別成績,ⒸSPAIA


では短縮組についてその距離内訳を出すと、2500m【1-2-0-24】勝率3.7%、複勝率11.1%、2600m【1-3-1-7】勝率8.3%、複勝率41.7%なので、ディバインフォースが一歩リードか。距離が延びるほど成績が上向く傾向にあり、昨年のマカヒキは3200mからの距離短縮だった。また同距離2400mだった馬も悪くはなく、ここに該当するのがジューンSを勝って昇級初戦のヴェラアズール。ここ4戦連続上がり最速をマーク、決め手とスタミナ兼備でこのコースの好走像にも一致する。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース個人オーサーを務める。共著『競馬 伝説の名勝負』シリーズ全4作(星海社新書)。

京都大賞典データインフォグラフィック,ⒸSPAIA



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