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【ジャパンC】三冠馬コントレイルは有終の美を飾れるか!? 馬券は馬場不問の穴候補に期待!

2021 11/23 17:00高橋楓
東京芝2400m 騎手ランキング,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

注目ローテは「天皇賞(秋)」&「京都大賞典」!勝負は5歳馬まで!

1994年。ジャパンカップの予想をするためスポーツ紙に目を向けるとカタカナの「C.ナカタニ」の騎手名が目に入り、妙に親近感を覚えた思い出がある。当時のジャパンカップと言えば出走馬の多くが初めて見る外国馬で、海外の大レースに想いを馳せ、馬柱を眺めて想像することが楽しみだった。

今年の出走予定馬を見ていた時にふと彼を思いだしたのだ。コントレイルの馬名の意味は「飛行機雲」なのだが、私が好きな馬の一頭にきさらぎ賞を勝った「ヒコーキグモ」がいる。実はヒコーキグモの新馬戦に跨っていたのがC.ナカタニ騎手。長い事、競馬に触れていると妙な所から昔の事を思い出す事が増えてきた。

過去10年 前走レース別成績,ⒸSPAIA


まずは注目のローテーションから調べていこう。近10年間では下記の様な結果となる。

天皇賞(秋)[6-3-8-38]
秋華賞[2-1-1-2]
京都大賞典[2-1-0-15]
凱旋門賞[0-2-0-6]
神戸新聞杯[0-1-0-0]
エリザベス女王杯[0-1-0-1]
菊花賞[0-1-0-4]
アルゼンチン共和国杯[0-0-1-18]

圧倒的に天皇賞(秋)からの転戦馬が優勢となっている。過去には2015年に12着大敗からここに向かってきたラストインパクトが2着、そして2013年トーセンジョーダンと2018年スワ―ヴリチャードが3着と天皇賞(秋)の二桁着順から巻き返す馬もいる。実績馬の場合、見限るのは早計といえよう。

また、京都大賞典組も好走が目立つ。今年はマカヒキ、アリストテレス、キセキと上位勢がこぞって出走予定。2016年にはキタサンブラックとサウンズオブアース、2017年にはシュヴァルグランが連対している。共通しているのは、当日5番人気以内に支持されている事なので当日のオッズを見てから買い目に加えても面白いだろう。

秋華賞勢の好走も目立つのだが、ジャパンカップを3歳で勝った2013年ジェンティルドンナと2018年アーモンドアイは共に牝馬三冠を果たしている。また、昨年3着に来たデアリングタクトも先の2頭同様だ。2019年に2着だったカレンブーケドールは秋華賞で2着だった。連対していないと厳しいデータとなる。

過去10年 年齢別成績,ⒸSPAIA


次に年齢別で過去10年間を振り返る。

3歳[2-4-1-15]
4歳[4-2-3-41]
5歳[4-4-4-34]
6歳[0-0-0-25]
7歳[0-0-2-11]
8歳以上[0-0-0-8]

特に5歳馬勢が堅実な成績を残している。4歳馬は当日の人気と比例していて当日1番人気の場合[2-1-0-0]、4番人気以内だと[4-2-2-5]なのに対し、5番人気以下になると[0-0-1-36]と明暗がハッキリしている。

「C.ルメール」&「ディープインパクト産駒」には逆らえないが、穴は「池添謙一」だ!

 東京 芝2400m 騎手ランキング,ⒸSPAIA


続いて東京競馬場の芝2400mを得意としている騎手を調べていきたい。2011年1月1日から2021年11月19日までの間に合計で297レース行われている。

1位 C.ルメール[32-20-12-45]
2位 戸崎圭太[24-27-18-96]
3位 内田博幸[17-12-15-125]
4位 田辺裕信[15-21-10-114]
5位 三浦皇成[15-12-15-96]

やはり1位はC.ルメール騎手。人気馬が多いとはいえ、勝率29.4%、連対率47.7%、複勝率58.7%は驚異的だ。

他に騎乗数の問題でランクインはしていないがM.デムーロ騎手は[13-7-13-43]で複勝率43.4%、川田将雅騎手は[9-10-3-29]で複勝率43.1%とハイアベレージをあげている。また、池添謙一騎手も[5-2-4-20]と複勝率35.5%で単勝回収率は100%オーバーなだけに目が離せない存在だ。

 東京 芝2400m 種牡馬ランキング,ⒸSPAIA


次に種牡馬ランキング。

1位 ディープインパクト産駒[66-43-45-284]
2位 ステイゴールド産駒[32-29-24-245]
3位 ハーツクライ産駒[28-26-22-186]
4位 ルーラーシップ産駒[17-11-5-65]
5位 キングカメハメハ産駒[16-13-12-142]

イメージ通りのメンバーがきっちり数字で結果をだしてきた。府中の2400mはスタミナと、最後の直線で底力や末脚の爆発力が求められる紛れの少ないコース。血統の裏付けは重要となる。

三冠馬の底力を信じて◎コントレイル!

予想はというと本命は「コントレイル」だ。昨年は無敗の三冠馬としてジャパンカップでアーモンドアイ、デアリングタクトとの歴史的名勝負を魅せてくれた本馬。年が明けてから大阪杯3着、天皇賞(秋)2着と勝ち切れていないが無敗の三冠馬のイメージが強いだけで、しっかりと好戦している。

昨年の走破タイム2分23秒2もジェンティルドンナやエピファネイアが制した年と0.1秒しか差が無かった。天皇賞(秋)からの臨戦過程やディープインパクト産駒という事を考えれば評価を下げる必要もないだろう。

対抗はコントレイルを菊花賞であと一歩のところまで追い詰めた「アリストテレス」。年が明けAJCC制覇以降苦しんでいたが、前走の京都大賞典で復調気配を見せてくれた。今回は一気に才能が開花しつつある横山武史騎手との初コンビ。エピファネイア産駒は当該舞台で[2-4-4-14]複勝率41.7%をマークしている。ライバルのコントレイルに一矢報いるラストチャンス。気合も入っているだろう。

3番手は府中巧者の「オーソリティ」とする。ここまで東京競馬場では青葉賞、アルゼンチン共和国杯連覇と重賞3勝でダイヤモンドステークス2着と連対率100%を誇る本馬。鞍上はコンビで2戦2勝のC.ルメール騎手を確保。こちらも打倒コントレイルを目指し臨戦態勢は整った。

以下、当該コースで結果を出している川田騎手と挑むダービー馬「シャフリヤール」、馬場不問で池添謙一騎手とのコンビ「モズベッロ」まで印をまわしておきたい。

◎コントレイル
◯アリストテレス
▲オーソリティ
△シャフリヤール
×モズベッロ

《ライタープロフィール》
高橋楓。秋田県出身。
競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』にてライターデビュー。競馬、ボートレース、競輪の記事を中心に執筆している。

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