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【チャンピオンズC】血統面の狙いはサンライズノヴァ カフェファラオはトレンドから外れる

2020 12/2 17:00緒方きしん
チャンピオンズカップの血統傾向ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

チャンピオンズCを血統から読む

まずは、ジャパンCに触れさせて欲しい。

アーモンドアイのラストランは圧巻だった。勝ち馬だけではなく、コントレイル・デアリングタクトもそれぞれが才能あふれる走りを見せてくれた。強豪馬が引退するというのは寂しくなるものだが、今回はバトンを受け取った2頭がいる。きっと来年以降の競馬も、楽しいものになるだろう。

さて、今週はダート王者決定戦のチャンピオンズC。血統大好きライター・緒方きしんが検討していく。

こちらは昨年覇者・クリソベリルが圧倒的な主役とみられている。実績から見ても、現在のダート界を背負っているのはこの馬と言っても過言ではないだろう。その超実績馬に、3歳馬カフェファラオがどう対抗するかが注目ポイントだろうか。

ただ、近年のチャンピオンズCでは3歳馬が頑張っているとはいえ、その2頭はルヴァンスレーヴ・クリソベリルと、言うなれば日本血統。American Pharoah産駒のカフェファラオとは少々状況が違い、ここがどう響くかというのも気にしたいところ。

実は、チャンピオンズCの前身、ジャパンCダート時代と今とでは、レースの傾向が随分と変わっている。そこにマッチしているかが2頭の明暗を分けそうだ。今年のチャンピオンズCを紐解くカギを『ジャパンCダート時代からの傾向の変化』から探していきたい。

チャンピオンズCはロイヤルチャージャー系

その昔、ジャパンCダートは東京・阪神(加えて単年で中山)で開催されていた。当時は外国馬・フリートストリートダンサーやヴァーミリアン、アロンダイトなどミスタープロスペクター系=ネイティヴダンサー系の勝ち馬がズラリと並ぶ、ネイティヴダンサー系の全盛期。そしてそれは『ロイヤルチャージャー系』不遇の時代でもあった。

もちろん日本で大流行している血統のロイヤルチャージャー系だけに、ジャパンCダートでも勝つには勝っている。しかしそれはカネヒキリやエスポワールシチーといった超人気馬・超実績馬が勝利しているのであって、このレースへの適性というよりは「絶対的な能力で押し切っていた」と考えて良いだろう。

したがって第1回~第14回のジャパンCダート時代は、回収率がネイティヴダンサー系の単145/複107に対して、ロイヤルチャージャー系は単47/複46。ジャパンCダートは「穴を狙うのであればネイティヴダンサー系」が鉄則だったのだ。

ロイヤルチャージャー系とネイティヴダンサー系の回収率

チャンピオンズC父系の傾向変化

チャンピオンズC母父系の傾向変化



しかし中京に開催地がうつり「チャンピオンズC」に改名すると同時に、状況が一変。ネイティヴダンサー系が大苦戦するようになり、単勝回収率は25%と大暴落した。かわって台頭したのが、ロイヤルチャージャー系。単勝回収率は194%、複勝回収率も90%と奮闘している。代わりにネイティヴダンサー系は母父に活躍の場をうつし、この系統を母父に持つ馬が単勝回収率221%と抜群の成績を残している。

今年もその傾向が大きく変わることはないだろう。よって、父ロイヤルチャージャー系、母父ネイティヴダンサー系から勝ち馬候補を探していく。

狙うはクリソベリルと初対戦のベテラン

父ロイヤルチャージャー系×母父ネイティヴダンサー系という組み合わせから浮上するのは、6歳馬のサンライズノヴァ。父はダートの大種牡馬・ゴールドアリュール、母父はこれまたミスプロ系の大種牡馬サンダーガルチという血統だ。

サンライズノヴァは一昨年のチャンピオンズC以来1800m戦を使っておらず、臨戦過程に不安要素がないとは言えない。だが、おじのサンライズバッカスがジャパンCダートで3着に好走しているなど、血統的な適性は十分にあると見て良いだろう。

他に父ロイヤルチャージャー系×母父ネイティヴダンサー系という血統を持つのはクリソベリル。こちらは説明不要だろう。父のゴールドアリュールも母父のエルコンドルパサーも、ジャパンCダート時代を含めてコンスタントに活躍馬を送り込んできたダートの名血。実績の抜けた1頭なのだが、血統面からも注目したい。

続いて注目したいのは、父ロイヤルチャージャー系×母父ロイヤルチャージャー系という組み合わせ。こちらはタイムフライヤー、クリンチャー、アルクトスらが該当する。

カフェファラオの血統については、父のAmerican Pharoahがネイティヴダンサー系。血統面だけで見ると、最近のチャンピオンズCのトレンドではなさそうだ。あとは新進気鋭の父の血が、どこまで新しいトレンドを作り出せるか……といったところだろうか。

打倒クリソベリルの筆頭候補は、似た血統構成のサンライズノヴァとしたい。


《ライタープロフィール》
緒方きしん
競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。レオダーバンの菊花賞をみて競馬の魅力に取り憑かれ、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。


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