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【スプリンターズS】ダノンスマッシュは前走の馬体減でアウト ハイブリッド式消去法での狙い目は?

2020 9/30 06:00八木遊
2020年スプリンターズSハイブリッド式消去法ⒸSPAIA
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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『オールカマー』では、勝ったセンテリュオを最後の条件で消去するという痛恨のミス。唯一、消去を免れたミッキースワローの単勝で勝負したが、展開も合わず5着に敗れた。今週からはいよいよ秋のGⅠシリーズが始まる。心機一転、スプリンターズSで的中を狙いたい。

今週も過去10年の『スプリンターズS』から複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。馬券対象から、1頭でも多く“消去”して週末の予想に臨みたい。今年の『スプリンターズS』ではどの馬が凡走する確率が高いのか、データで迫った。

※特別登録時点のものです。9月28日時点でカイザーメランジェ、ショウナンアンセム、ヤマカツマーメイド、ノーワンの4頭が除外対象。

『前走10着以下』×『前々走4着以下』★0.0%★

最初は無難に近走苦しい競馬を強いられている馬から消去していこう。前走10着以下に敗れた馬は【1-3-0-23】で、複勝率14.8%と決して悪くない。ただし、馬券に絡んだ4頭は全て前々走で3着以内に好走していた。前々走でも4着以下に負けていた馬は、【0-0-0-16】で一度も馬券になっていない。

今年このデータに該当したのは、除外対象の3頭を含む6頭。いずれも人気薄が予想され、迷うことなく消去したい。

【今年の該当馬】
・カイザーメランジェ
・キングハート
・ショウナンアンセム
・ダイメイプリンセス
・ノーワン
・ラブカンプー

『6歳以上』×『前走ローカル』★3.0%★

続いては、年齢に注目した。6歳以上の馬は【4-2-2-67】で、複勝率は10.7%。これに前走ローカルという条件を掛け合わせると、【1-0-0-32】の複勝率3.0%まで落ち込む。

今年は、前哨戦のセントウルSがローカルの中京開催だったため、メイショウグロッケなどが消去対象となった。さらに北九州記念覇者で6歳馬のレッドアンシェルも2つ目の条件で消えた。

【今年の該当馬】
・(キングハート)
・(ショウナンアンセム)
・ダイメイフジ
・(ダイメイプリンセス)
・メイショウグロッケ
・レッドアンシェル

『関西馬』×『前走馬体重がマイナス4kg以上』★3.7%★

過去10年のスプリンターズSでは、関東馬の強さが目立つ。過去10年の勝率は関西馬の4.7%に対し、関東馬は9.5%。さらに複勝率でも関西馬(18.7%)を関東馬(21.4%)が上回る。苦戦傾向の関西馬のなかでも前走で馬体重を4kg以上減らしていた馬は、【0-1-0-26】と大苦戦している。

今年この条件に該当したのは4頭。3番人気が予想されるダノンスマッシュに加え、ミスターメロディとライトオンキューも3つ目の条件で消えた。

【今年の該当馬】
・(ダイメイフジ)
・ダノンスマッシュ
・ミスターメロディ
・ライトオンキュー

『美浦所属騎手』×『前走から乗替り』★5.9%★

4つ目のデータでは騎手に注目した。過去10年、栗東に所属している騎手は【7-9-6-64】で、【2-1-4-55】の美浦所属騎手を圧倒している。苦戦傾向の美浦所属騎手の中でも、前走から乗替りでの騎乗だと【0-0-2-32】で複勝率は5.9%と10%を大きく割り込んだ。

現時点の鞍上はあくまでも予定だが、変更がなければ、三浦皇成騎手に乗替り予定のクリノガウディーと横山典弘騎手に乗替り予定のダイアトニックが消去対象となる。

【今年の該当馬】
・(キングハート)
・クリノガウディー
・ダイアトニック

『母父サンデーサイレンス系』×『前走から中6週以下』★8.0%★

最後の消去データは血統にも注目。母父がサンデーサイレンス系の馬は過去10年で、【3-2-0-30】とやや苦戦傾向。これに前走からの間隔が中6週以下という条件を加えると、【1-1-0-23】、複勝率8.0%まで落ち込む。

今年このデータに該当したのは5頭。しかし、うち4頭はすでに消去済みで、最後の最後にエイティーンガールが消去対象となった。先週のオールカマーで最後に消したセンテリュオと同じにおいがしないでもないが、馬券圏内に飛び込んでくれば諦めるしかないだろう。

【今年の該当馬】
・エイティーンガール
・(ダイアトニック)
・(ダイメイフジ)
・(ダイメイプリンセス)
・(メイショウグロッケ)

5つの消去データを経て、登録20頭中15頭が少なくとも1つの条件を満たした。残ったのは、アウィルアウェイ、グランアレグリア、ビアンフェ、モズスーパーフレア、そして除外対象のヤマカツマーメイド。5頭中4頭が牝馬という結果になった。

グランアレグリアとモズスーパーフレアは1~2番人気が予想されるが、アウィルアウェイとビアンフェはともに8番人気以下が濃厚。人気薄2頭のうち、特に注目したいのが3歳馬のビアンフェの方だ。前走のセントウルSでは3番人気で5着に敗れ、人気落ちは必至。馬体重を絞って出てくれば、面白い存在になるだろう。ただし、馬券は手堅く、ワイドで人気の2頭から人気薄2頭に流す方向で考えている。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。競馬との出会いはメジロマックイーンが勝った1990年菊花賞。その後、オルフェーヴルに魅了され今に至る。思い出のレースはトウカイテイオーが勝った1993年有馬記念とウイニングチケットが勝った1993年日本ダービー。