「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【オールカマー】「4歳馬複勝率48%」「前走GⅠ組8勝」など 当日まで覚えておきたいデータ

2020 9/21 17:30勝木淳
オールカマーデータインフォグラフィックⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

5歳馬は前走着順がポイント

古馬中距離戦線のステップレースであるオールカマーは過去10年、新潟施行の14年を除く9回で、1人気が【3-3-1-2】勝率33.3%、複勝率77.8%と堅実。ひとまず1人気を軸に検討するという作戦が効率的とさえ感じる。

5人気以下の伏兵が勝ったのは13年9人気1着ヴェルデグリーンのみ。9人気以下で馬券に絡んだのも前出の1頭だけで、残る8回は1~7人気の組み合わせで決着。穴党は思わず“見”したくなるレースではあるが、今年はちょっと例年とは異なる部分もあり、上位人気で決まらない予感もある。

そこでデータでその傾向を探っていく。なおデータは過去10年新潟施行の14年を除く9回分を使用する。

年齢別成績(過去9回)ⒸSPAIA

4歳【3-3-4-11】勝率14.3%、複勝率47.6%が主力であるのは間違いなさそうだが、今年の想定にはカレンブーケドール、サンアップルトンの名前があるぐらいで4歳馬が少ない。

となれば、5歳【4-3-3-31】勝率9.8%、複勝率24.4%や6歳【1-3-0-18】勝率4.5%、複勝率18.2%、7歳【1-0-2-16】勝率5.3%、複勝率15.8%あたりまでチャンスがありそう。

想定で1人気濃厚な5歳フィエールマン(※回避)、ステイフーリッシュ、6歳ミッキースワロー、クレッシェンドラヴなども勝機はありそうだ。

5歳馬の前走着順別成績(過去9回)ⒸSPAIA

主力となりそうな5歳馬の前走着順別成績をみると、前走1着馬は【0-2-1-10】で勝ち星なし。5歳秋になると連勝でGⅡを勝てる力がなくなる馬が多いのは事実だが、このデータでフィエールマン消しというのは乱暴か。5歳に替わる4歳馬が少ない今年、このまま当てはめるのは危険すぎる。

5歳でオールカマーを好走する馬は、前走6~9着【1-1-0-4】勝率16.7%、複勝率33.3%、前走10着以下【3-0-0-6】勝率・複勝率ともに33.3%と前走敗退組が多く、想定からはオウケンムーンが該当。長期休養明けがどう出るか。

枠番別成績(過去9回)ⒸSPAIA

思わぬ混戦となれば枠番などの要因で決まることがありそうだが、複勝圏内をみると1~7枠で数字の差は少なく、8枠だけが【1-0-0-18】勝率複勝率とも5.3%と低い。

勝率でみると5~7枠が2勝ずつしており、ふた桁の確率。真ん中から外が優位も8枠だけは不振という感じだ。内枠は複勝率ではそれなりなので枠番で切るというのは難しそうだ。

前走GⅠ組の主力は宝塚記念組だが……

今年が少し例年と異なる部分でいうと、前走クラス別成績がある。

前走クラス別成績(過去9回)ⒸSPAIA

海外を含む前走GⅠ組は【8-6-2-11】勝率29.6%、複勝率59.3%。GⅠのステップレースらしくGⅠから転戦してくる馬が強い。

前走GⅠ組の前走レース別成績(過去9回)ⒸSPAIA

前走・宝塚記念が【4-3-2-4】とGⅠ組【8-6-2-11】の好走馬半数以上を占める。ところが、今年の想定に前走が宝塚記念だった馬がいない。

思い出してほしい。今年の宝塚記念といえば、梅雨の影響をモロに受けた究極のタフな馬場状態で行われ、クロノジェネシス以下はバラバラの入線で精魂尽き果てるようなキツイ競馬。夏を挟んだわずか3カ月での回復は難しかったようだ。

フィエールマンとミッキースワローの前走・天皇賞(春)は【1-1-0-4】。数字としては悪くはないが、GⅠ組といっても宝塚記念組ほどの信頼度はない。

宝塚記念とオールカマーは阪神と中山の芝2200。どちらもステイゴールド系がパフォーマンスをあげるように、若干時計を要し、コーナーで加速する器用さが求められるコース。両者の親和性は高く、天皇賞(春)はややその点で異なる。現役屈指のステイヤー・フィエールマン向きの流れになるかどうかは、展開など慎重に判断したいところ。

一方、ミッキースワローはセントライト記念1着、AJCCとオールカマー2着があるコース巧者、むしろ天皇賞(春)3着は充実の証とも。想定から残るGⅠ組は2年前の菊花賞18着以来のオウケンムーンであり、やはり少し例年とは異なる。

前走GⅢ組の前走着順別成績(過去9回)ⒸSPAIA

そこで前走GⅢ【1-3-2-37】にも注目。前走GⅢでどんな着順だった馬がオールカマーで好走したのかを調べると、前走1着【0-2-0-1】、前走2着【0-0-1-6】前走5着【0-0-1-2】とGⅢで掲示板以上だった馬が複勝圏内に来ていたことがわかる。

今年の想定にGⅢ掲示板以下だった馬がいないので、前出のステイゴールドを父に持つクレッシェンドラヴ(七夕賞1着)あたりも今年は好走候補に入れた方がよさそうだ。前走GⅡ組も含め今年は幅広く検討したほうがいいだろう。

騎手乗り替わり別成績(過去9回)ⒸSPAIA

秋初戦という馬が多いだけに心機一転して騎手を替えてみようという陣営も多いだろうが、今回乗り替わりは【1-2-4-53】と成績不振。継続騎乗が【8-7-5-37】と圧倒している。

やはりGⅡを勝つには乗り替わりは刷新よりマイナス要素が大きいようだ。舞台は独特な3、4角を擁する中山芝外回り2200m。迷ったら騎手の乗り替わり有無で判断するという手もある。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。YouTubeチャンネル『ザ・グレート・カツキの競馬大好きチャンネル』にその化身が出演している。

2020年オールカマーデータインフォグラフィック

おすすめの記事