穴資格は侮れない7歳馬
夏の新潟掉尾を飾るのは、サマー2000シリーズ最終戦新潟記念。舞台は新潟外回り2000m。向正面直線は約950m、正面直線は約659mと約80%が直線部分という日本では唯一無二のコース。
上がり600mタイムも早いが、前半1000mも曲線部分をほぼ走らないので早くなる。つまり、前半1000mタイム表示はほかの競馬場とは違う尺度でとらえる必要がある。サマーシリーズのラスト、ハンデ戦、クセが強い舞台、毎年ひと筋縄ではいかないレースなわけだが、その傾向についてデータ面から探っていく。
なお、データは過去10年間のものを使用する。まずは気になる人気別成績。
1人気【2-2-0-6】勝率20%、複勝率40%、なかなか微妙な数字だ。1人気アタマ固定は、危ないものの軸としては機能してくれそうな数字ではある。で、5人気【2-1-0-7】、6人気【2-2-0-6】、5、6人気と1人気はほぼ横並び、それどこから6人気は1人気とまるで同じ数字になっている。
6人気以下は複勝率でみると13人気まではある程度の数字を残しており、かなり手広いアプローチを試みないと的中は遠くなりそうだ。
つづいて年齢別成績。3歳の1勝は記憶に新しい18年ブラストワンピース。出走数の低さから数字は高いが、ダービーで上位人気に支持されるようなレベルでないと苦しいのでは。
そうなると、主力は4歳【2-3-2-18】勝率8%、複勝率28%、5歳【4-3-4-36】勝率8.5%、複勝率23.4%あたりでよさそうだが、7歳【2-2-2-24】勝率6.7%、複勝率20%がどうにもクセモノだ。
3着以内にきた6頭は10、9、7、6、9、13人気で2、2、1、1、3、3着。このうち1、2着にきた4頭は前走が小倉記念、函館記念、七夕賞とサマーシリーズ転戦組だった。前走サマーシリーズ出走の7歳馬は買い目に残しておこう。
これは53.5キロ以上【9-10-8-99】、53キロ以下【1-0-2-33】と明暗くっきり。ハンデ戦は斤量を背負った組を買えという格言通り、55.5~57キロ【4-7-4-36】とGⅢであれば実績的に問題なしと評価される馬が強い。
つぎに枠番別成績。はっきり枠順に偏りはなさそうながら、8枠【1-1-0-25】勝率3.7%、複勝率7.4%など外枠は若干数字が落ちる。1枠は3勝あげているが、2、3着はゼロと極端。複勝率だと3枠38.9%、4枠31.6%が上々。4枠は2勝で勝率も10.5%とトップ。
冒頭に書いたが、新潟芝外2000mは直線部分が約8割を占める。前半の約950mは向正面部分なので、外枠の馬が内に入れずに折り合いにくい。ほかの競馬場ではコーナーを走ることで隊列が伸び、みんな距離ロスを避けようと内側に入るため、外枠の馬が内側に入るスペースを見つけやすい。
だが、新潟芝外2000mは一直線のため隊列がバラけにくく、横並びでレースが進みがち。外枠は壁を作りにくくなる。要因はこのあたりだろうか。