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【札幌2歳S】「5~8枠が2着9回」「逃げ・先行が10連対」など 過去10年の傾向は出世レースも波乱模様

2020 8/30 17:30SPAIA編集部
札幌2歳SデータインフォグラフィックⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

外枠に注目

北海道開催の最後を飾る重賞は、2020年9月5日(土)に札幌競馬場で行われる札幌2歳ステークス(GⅢ)。のちにダービー馬となるジャングルポケットやロジユニヴァース、ドバイ国際レースを勝ったアドマイヤムーンなどが勝ち馬に名を連ねている出世レースである。

これだけの名馬が出現するレースなのだから人気通り収まっているのか、はたまた波乱の目はあるのか。傾向とデータをしっかりと頭に入れて週末に備えたい。なお、2013年は函館で行われているので、今回はその年を除いた過去9回分のデータを参考にしている。

札幌2歳S出走馬の当日人気ⒸSPAIA

まずは当日人気を見ていこう。1番人気馬は最多の4連対だが、正直4連対では物足りない。5番人気馬が3勝、そして10番人気以下も2連対。2016年の50万超えを筆頭に、8年連続で3連単が万馬券(2013年の函館開催含む)が出ており、固く収まっているとはいいづらい。

札幌2歳S出走馬の枠順ⒸSPAIA

続いて枠順。1~4枠が4勝に対して5~8枠は6勝とそれほど差はない。ただ、2着に限ると全て5枠より外の馬から出ている点に注目。連対馬18頭中、7、8枠から11頭も出ていることから、外枠有利と考えて間違いないだろう。

脚質は小回りらしく逃げ、先行馬が10連対。ただし、逃げ馬が絡んだのは1回だけ。後方待機馬でも、まくれるだけの機動力があれば全く問題なし。とはいえ、キャリアの浅い馬ばかりが出走するので、それを見抜けるかは相当難しい注文になるが。

ステイゴールド系がいれば要注目

札幌2歳S出走馬の父系ⒸSPAIA

昨年は新種牡馬ゴールドシップ産駒のワンツー決着が記憶に新しいところ。そのあたりは、さすが小回り巧者のステイゴールド系といったところだが、同じステイゴールド産駒のオルフェーヴルも2戦1勝、そしてステイゴールド産駒も4頭が走って2頭が馬券に絡んでいる。この系統が今年も出走していれば注目していいだろう。

札幌2歳S出走馬の前走クラスⒸSPAIA

ところで、先に行われた新潟2歳Sは新馬組が圧倒的に強く、オープン経由組が散々というデータがあった。札幌2歳Sも新馬組が8連対と悪くはないのだが、未勝利組の方が勝率、連対率ともに高く、前走オープン組と比較しても連対率で負けている。

要するに、このレースは素質も大事だが、経験も同じぐらい大事ということ。同じような時期に行われる2歳戦でも、こうも傾向が違うのは興味深いところ。

札幌2歳S出走馬のレース間隔ⒸSPAIA

レース間隔について面白いデータが。中1週で挑んで来た馬の成績が【2-1-2-12】で、ほかの出走間隔より勝率、連対率ともにかなり高い数字を残している。また、中9週以上開いた馬はサンプル数が5頭と少ないながら、2頭が馬券に絡んでいる。

ローテーションに関しては、間隔が詰まるか、それとも開くかという極端な方が結果が出ているようだ。

札幌2歳S出走馬の騎手ⒸSPAIA

最後に騎手について。このレースは2009年以降、前走と同じ騎手が騎乗した馬が勝っている(札幌開催のみ)。例外は函館開催だった2013年のレッドリヴェールだけだが、そのレッドリヴェールにしても、短期免許で来日していた騎手からの乗り替わり。このレースの勝ち馬は将来性が見込めるということで、騎手が勝てると踏んだ馬の手綱は離さないと考えられる。

とうとう今年は北海道開催でファンを入れて競馬が開催されることはなかった(函館競馬場はパークウインズとしての営業は再開)が、これが北海道で最後の無観客開催になると信じて、その光景を目に焼き付けたい。

札幌2歳Sデータインフォグラフィック

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