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体操競技の歴史を知ればもっと体操が面白くなる

2016 11/10 10:16
体操
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Photo by sportpoint/Shutterstock.com

オリンピックの人気競技のひとつである体操。見るだけでも楽しいですが、その歴史を知ればもっと面白く体操が楽しく見れるようになると思いませんか?今回は体操の歴史をご紹介します。

体操競技はいつから始まった?

体操の歴史はたいへん古く、1830年頃に生まれました。体操を生んだのは高島秋帆さんという人で、もともとは高島さんがする藩の兵隊の訓練として導入されたのが始まりです。
体操を始めた兵の運動能力が非常に高いことから、その後日本人の軍隊の訓練に正式採用されました。しかし訓練するのに時間が非常にかかってしまうという問題から体操は兵隊の訓練のメニューからは外されました。その代わり、学校教育に体操が採用されるようになったのです。
体操が生まれてから100年ほど経った1930年に日本に全日本体操連盟という体操の協会が設立されました。これが現在の財団法人日本体操協会の前身です。

黎明期

1932年に開催されたロサンゼルスオリンピックで日本は体操競技に初参加しました。
しかし成績は振るわず出場チーム5チーム中5位という結果になり、世界の中ではまだまだレベルが低いということを思い知らされた大会となりました。ですが、日本の体操協会は諦めることなく、さらに国際大会への出場を増やしていき、体操のスポーツとしての知名度や技術力の底上げに注力していきます。そのためもあってか学生の中で徐々に人気を持つようになり体操の競技人口も上がっていきます。

黄金時代の始まり

その後起こってしまった第2次世界大戦のあとは日本に対しての国際的な制裁のため国際的な大会には出場できませんでした。オリンピックや世界戦選手権には出場できませんでしたが、すでに体操に高い技術を持っていたアメリカやドイツなどと交流することにより、体操の技術力を高めていくことはできました。この期間に日本の体操は世界レベルまで成長していきます。
1952年ヘルシンキで行われたオリンピックでは国際的な制裁も解け、日本も出場することができました。この時初めて種目別でメダルを獲得することができたのです。ここから日本の体操は黄金時代を迎えます。

黄金時代と衰退

1960年に行われたローマ、1964年の東京、1968年のメキシコシティ、1972年のミュンヘン、1976年のモントリオールと、オリンピック5大会での連覇を達成することができ、世界に体操王国の名を広めました。
その後行われたモスクワオリンピックではボイコットによる不参加。それから黄金時代にも陰りが見え始めます。ロサンゼルスオリンピック、アトランタオリンピック、シドニーオリンピックの結果が散々だったのです。銀銅メダルはありましたが、金メダルの獲得が無かったロサンゼルスオリンピック。アトランタ、シドニーにおいてはメダルが1枚もありませんでした。

そして東京オリンピックへ

結果とともに、日本国内での体操の人気も低迷し企業が運営する体操部が相次いで廃部になってしまいました。しかし、2004年アテネオリンピックで28年ぶりに男子が団体での優勝をはたします。これによって国内での体操人気が更に高まり、体操王国日本再建の第一歩となったのです。
北京オリンピックでは銀メダル、ロンドンオリンピックでも銀メダルとなりましたが、リオオリンピックでついに団体での金メダルを獲得。若手選手も多く育っているため東京オリンピックでも体操の活躍が期待されます。

まとめ

以上、体操競技の歴史についてご紹介しました。体操とは非常に歴史が深い競技だというのを初めて知った人も多いのではないでしょうか。歴史を知ることで今後の体操競技がよりいっそう楽しく見られると思います。次の体操大会が楽しみですね。