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ZOZO2位の松山英樹、3季ぶりの米ツアー優勝は後半9ホールが鍵

2019 10/31 12:31akira yasu
日本初の米ツアーZOZOチャンピオンシップで2位となった松山英樹Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

凱旋試合で強い松山英樹

10月24日から28日に開催されたZOZOチャンピオンシップでは、前週のCJカップ@ナインブリッジで3位タイに入り、良い流れで日本に凱旋してきた松山英樹がタイガー・ウッズと優勝を争い2位に入った。2017年のWGCブリヂストン招待以来の優勝とはならなかったが、強い松山英樹を印象付けた。

米ツアー参戦後、度々出場している日本ツアーの試合では強さを見せつけてきた。9戦してトップ10が5回で優勝が3回。2016年にいたっては日本オープンと三井住友VISA太平洋マスターズの2試合に出場し2試合とも優勝した。それも、2位に3打差と7打差という圧倒的な強さを見せつけての優勝だった。

松山英樹日本ツアー凱旋試合ⒸSPAIA

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そんな松山を見てきた日本のゴルフファンは「ZOZOでもやってくれるのではないか」と期待したことだろう。そして、日本初の米ツアーという特別な試合でタイガー・ウッズと接戦を演じ、その期待に見事応えた。

前半9ホールの調子を後半も維持できるかが鍵

松山は米ツアーに参戦した2014年から毎年度前半よりも後半9ホールの平均ストロークが悪い。2019年はそれが顕著で、前半9ホールの平均ストロークは2位であるにも関わらず、後半9ホールは55位となっている。

松山英樹の前後半平均ストロークⒸSPAIA

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今回のZOZOチャンピオンシップでも前半に比べて後半伸びを欠いた。4ラウンドトータルで前半9ホールが9アンダーであったのに対し後半9ホールが7アンダーだった。 後半に前半と同じようにスコアを伸ばすことができていれば、違った展開になっていたかもしれない。

ビッグスコアを叩き出せる力がある

前半9ホールが得意ということは、18ホールでビッグスコアを出す可能性が高まることを示している。実際、米ツアー5勝目のWGCブリヂストン招待では最終日61(パー70)で逆転優勝していること等からもわかるように、松山にはビッグスコアを叩き出す爆発力がある。

松山自身「予選を通過してさえいれば優勝のチャンスがある」という発言からもビッグスコアを狙っていることが分かる。

松山英樹のパーオン率ⒸSPAIA

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どの年も年間通してショットは安定している。パーオン率も高く、パット次第で多くのビッグスコアを出せる状態にある。

今季は3季ぶりの優勝へ

松山は、年間を通して活躍している証でもあるプレーオフシリーズの第4戦ツアーチャンピオンシップ出場権を米ツアーに参戦した2014年から6年連続で獲得するなど、優勝していない2018年度、2019年度も安定して上位に顔を出している。

しかし、ファンが望むのは優勝だ。今季の松山には安定感のあるショットを武器に、得意の前半9ホールの流れを後半9ホールも持続させて、より多くビッグスコアを叩き出し、3季ぶりの米ツアー優勝を果たしてほしい。