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石川遼の2019年完全復活を期待 昨季最終と今季序盤スタッツ

2019 2/16 11:00SPAIA編集部
石川遼,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

復活を期待された2019年シーズン、序盤は成績を伸ばせず

石川遼の成績がパッとしない。2018年シーズン最終戦「日本シリーズJTカップ」では、最終日3打差を追いついてプレーオフに進出。惜しくも優勝は小平智に譲ったが、最終日スタートホールでダブルボギーをたたきながら、7バーディで追い上げた爆発力は復活を印象付けるのに十分だった。

期待されて臨んだ2019年シーズン開幕戦、1月17日から開催された「SMBCシンガポールオープン」では、初日2アンダーの28位タイから、2日目5アンダーとして首位と1打差の2位タイに浮上、優勝のチャンスを迎えながら、3日目2オーバーで16位まで順位を下げると、最終日は4オーバーとして47位タイで終戦を迎えた。6年ぶりに変えたアイアンの調整が追いついていなかったようだ。

今季2戦目となった欧州・豪州の共催大会「ISPS HANDA ヴィックオープン」は、男女同時開催それもスタートは交互という珍しい大会。石川は、初日2オーバーとして首位から12打差の152位タイと出遅れると、2日目はパープレーと伸ばせず、首位から16打差の139位タイで決勝には進めなかった。

試合後は取材陣に対してパットのラインを読みきれなかったとコメントした。ただ、ドライバーはほとんど曲がらず、アイアンも徐々によくなっているようだ。それでは、パットがよくなればスコアは戻ってくるのか。この大会のスタッツと2018年最終戦「日本シリーズJTカップ」のスタッツを比較検証してみた。

スタッツを比較、パット次第で今後に期待

「日本シリーズJTカップ」の舞台は東京よみうりカントリークラブ。7023ヤードパー70で行なわれる。このコースを石川は、初日4バーディ2ボギーの2アンダー7位タイ、2日目6バーディ4ボギーの2アンダーで2位タイ、3日目バーディはなく1ボギーのみで5位タイ、最終日7バーディ1ダブルボギーの5アンダーで1位タイとしプレーオフで敗退した。

出場30名のなかで、4日間の主要スタッツは次の通り。

ドライビングディスタンス…277.25ヤード(22位)
フェアウェイキープ率…44.64%(30位)
パーオン率…69.44%(10位タイ)
パーオン時の平均パット…1.7600(5位)

スタッツからも分かる通り、ティーショットではフェアウェイをはずしても、アイアンショットで挽回、パットでバーディを奪いスコアを伸ばしている。

一方、「ISPS HANDA ヴィックオープン」は、オーストラリアのビーチ・ゴルフ・リンクス・ビーチコース6796ヤードパー72とクリークコース6940ヤードパー72の2コースを使って行なわれた。こちらは予選落ちのため2日間のデータしかないが、初日は2バーディ4ボギーの2オーバーで152位タイ、2日目は1バーディ1ボギーで140位タイ。主要スタッツは参加156名のなかで、次の通り。

ドライビングディスタンス…306ヤード(26位)
フェアウェイキープ率…46.4%(149位)
パーオン率…77.8%(58位)
パーオン時の平均パット…1.962(152位)
ティーショットはそこそこ飛び、ラフからでもパーオンはしたものの、コメントのとおりパットで苦しめられた。次戦は3月21日からの欧州ツアー「メイバンク選手権」に出場予定とのこと。ショットは悪くない、パットの感覚が戻ってくれば、期待できそうだ。