「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

小祝さくらと木村彩子 若手女子プロゴルファー2人の現在地

2018 7/26 07:00SPAIA編集部
女子プロゴルフ,小祝さくら,Ⓒゲッティイメージズ
このエントリーをはてなブックマークに追加

Ⓒゲッティイメージズ

小祝さくらは粘りを見せるも 最終日に優勝争いから脱落

LPGAツアー第20戦、「センチュリー21レディスゴルフトーナメント」は、連日うだるような暑さの中行われ、アメリカのアマチュア、クリスティン・ギルマン選手が通算17アンダーで優勝に輝いた。2日目まで首位をキープ、初優勝の期待がかかった小祝さくら選手は、4バーディ、4ボギーとスコアを伸ばしきれず2位タイに終わった。もう1人、2位タイには最終日4アンダーとスコアを伸ばした木村彩子選手が入っている。

小祝選手は1998年4月生まれの20歳。黄金世代の1人として、随所にその実力を発揮したのだが、最終日スコアを伸ばしきれず、初優勝には届かなかった。初日は1番ホールからスタートして、前半を6バーディ、ノーボギーの30で回ると、後半は1イーグル、2バーディ、ノーボギーの32で回り、10アンダー62をマーク。2位に3打差を付けて首位に立った。2日目は一転おとなしいゴルフで、1番ホールをバーディの後は、14番までパーを続け、2位以下の追い上げを許したかに見えたが、15番以降を3バーディ、1ボギーとして突き放し、首位を譲らなかった。

最終日は、苦しい展開になった。3番4番こそ連続バーディで首位をキープしたが、6番、9番とボギーを叩き、前半でギルマン選手に逆転を許すと、11番、13番でもボギーを叩き、優勝争いから脱落してしまった。このまま、終わるかと思われたが、17番、18番でバーディを奪い、2位タイまで復活したのが救いだった。

これで、2試合連続の最終日首位からのスタートと優勝に王手をかけながら、なかなか手が届かない。最終日にスコアを伸ばすことができなければ、優勝できないことを実感し、今後最終日のゴルフにどのような変化が見られるのか。要注目だ。

木村彩子見事な粘りで2位タイに浮上 見えてきたシード権

木村選手は1995年11月生まれの22歳。2015年のプロテストに2回目の受験で合格したLPGAのプロフェッショナル会員だが、シード権は持っていない。プロテストに合格した2015年のQTは41位で通過、2016年は28試合に出場したが、予選落ちが多く、賞金ランキングは95位に低迷した。2016年のQTは65位に終わり、2017年は5試合しか出場できなかった。

2017年のQTは47位で通過、2018年の前半は9試合にしか出場できず、予選通過は3試合しかないのだが、6月の「ヨネックスレディスゴルフトーナメント」で2位に入り、リランキングを26位で通過して、次回リランキングまでの出場権を獲得していた。

リランキング後の2試合も、予選落ち、34位タイと平凡な成績に終わっていたのが、今大会は初日を3アンダー9位タイで好スタートを切ると、2日目は6アンダーで回り、5位タイまで浮上、最終日も4アンダーとスコアを伸ばした。

今大会の優勝賞金額は1440万円。アマチュアには賞金は支払われないため、2位タイになった2人に優勝賞金と2位の賞金が分配され、1人あたり1072万円を獲得した。これで、賞金ランキングは、31位に躍進。2回目のリランキングの心配はなくなり、シード権獲得も見えてきた。ただ、ここまで出場の12試合で予選落ちが7回もあり、波が大きすぎるのが課題。上位に食い込むだけの実力を見せているだけに、不調時にどれだけ踏ん張れるかがシード権獲得のカギとなる。