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畑岡奈紗がメジャー制覇の可能性を証明  全米女子プロゴルフ2位タイ

2018 7/4 11:00SPAIA編集部
畑岡奈紗,全米女子プロゴルフ選手権,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

メジャー制覇に現実味が帯びる畑岡奈紗

USLPGAメジャー第3戦全米女子プロゴルフ選手権最終日、首位とは9打差、2アンダー23位タイからスタートした畑岡奈紗は、2イーグル5バーディ1ボギーの快進撃で首位を捉え、プレーオフに進出したが力及ばず初優勝には届かなかった。最終日首位と4打差の3位から、3アンダーで回った韓国のパク・ソンヒョンが、畑岡、ユ・ソヨンとのプレーオフを制し優勝した。

畑岡は先週のウォルマートNWアーカンソー選手権を、2位に6打差の成績でUSLPGAツアー初優勝を飾り、好調を維持したまま大会に臨んだ。

会場になったイリノイ州ケンパーレイクGC(6741ヤード・パー72)は過去に全米プロゴルフ選手権も行われた難コース。暑さと強風が選手の集中力を奪っていく。

初日は6バーディ3ボギーで回り、首位と3打差10位タイと好位置でのスタート。2日目は4バーディ4ボギーとスコアを伸ばせなかったものの、首位のスコアも伸びず、3打差のままで順位は8位タイに上がった。

ムービング・サタデーと呼ばれる3日目、優勝を狙うためスコアを伸ばして首位に迫る必要があったが、3バーディは取ったものの4ボギーとして、1打落とし23位まで後退してしまう。逆に首位は11アンダーまでスコアを伸ばし、この時点で9打差がついてしまった。

猛チャージで首位を追撃

最終組から約1時間30分早いスタートとなった最終日は、3番ショートホール、4番ロングホールでバーディを奪い、7番ロングホールをチップインイーグルとして、前半で上位進出の足場を作った。

後半になると10番ミドルホールでボギーを叩いたものの、11番ロングホールでは2オンから約5mを1パットイーグルにすると、12番ミドル、15番ロング、16番ミドルとバーディを加えて8アンダーの快進撃で、10アンダーまでスコアを伸ばしラウンドを終えた。

その後、首位のユ・ソヨンがスコアを落とし、3人によるプレーオフに進んだが、1ホール目で脱落して、全米女子プロゴルフ選手権獲得はならなかった。正規の18ホールに心血を注ぎ、納得のプレーをした時点で、自身の戦いは終わっていたようにも見えた。

優勝争いの中で迎えたプレーオフだと、また違った結果になっていたのではないだろうか。そう思うと3日目の後退が残念に思われる。とはいえ、雷雨が接近する強風の中、大会を通じての全選手中ベストの64は見事だった。USLPGAの2勝目は勿論、樋口久子以来となるメジャー制覇もいよいよ現実味を帯びてきた。

勝負強さを発揮した優勝者パク・ソンヒョン

優勝したパク・ソンヒョンは、韓国出身の24歳。5月に行われたボランティア・オブ・アメリカ テキサスLPGAシュートアウトでUSLPGAツアー3勝目を挙げた実力者だが、以降3試合は連続予選落ちを喫していた。

先週の畑岡が優勝した、ウォルマートNWアーカンソー選手権でも62位と結果を残せない中、初日6アンダーの単独首位でスタートを切ると、2日目、3日目は順位を落としたが、最終日4打差を追いついてプレーオフに進出。1ホール目、2ホール目を連続バーディとし、畑岡、ユ・ソヨンを振り切った。

パク・ソンヒョンは2017年全米女子オープンでも勝っており、ツアー4勝のうちメジャー2勝と、勝負強いところを見せつけている。

決勝に進んだ日本人選手では、上原彩子選手が8オーバー60位タイ、横峯さくら選手が10オーバー66位タイと上位進出はならなかった。