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F1チームマクラーレン・ホンダの歴代で名車とよばれるマシンの特徴

2017 6/13 12:41ユタロー
 MP4/4
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Photo by Fingerhut/Shutterstock.com

マクラーレン・ホンダは、F1黎明期から存在している。当時はホンダが関わっていなかったものの、非常に歴史のあるチームだ。 そんなマクラーレン・ホンダの歴代マシンで特に愛されているものはどのマシンだろうか? 特徴などについて詳しく解説していきたい。

マクラーレンとしての初めてのF1マシン「M2B」

マクラーレン「M2B」は、1966年にマクラーレンのチームとして初めて製作したF1マシンだ。当時使用していたF2用のシャーシを使用してF1用のシャーシを作成した。インディレースに使用していたフォード製の4200ccのエンジンを用いたマシンだ。
形としては今のF1マシンとは似ても似つかぬ、丸みを帯びた形のマシンだった。この初めてのマシンは、エンジンが重すぎたことから、あまり速さを得ることができなかったようだ。

ロータスの影響を強く受けたマクラーレン「M23」

マクラーレン「M23」は、1973年にゴードン・コパック氏とジョン・バーナード氏が設計したマシンだ。最終的には1978年まで走った息の長いマシンでもある。
インディレース用の「M16」をベースにしており、コンパクトなボディが特徴だった「M19」に比べてサイドラジエーターやウェッジタイプノーズ、そしてごつごつとしたボディに生まれ変わった。これは、ロータスのマシンの影響を受けているものと考えられる。6年間で16回の優勝を勝ち取ったことから、名車と言えるだろう。

史上最強と呼び声の高いマクラーレン「MP4/4」

マクラーレン「MP4/4」からは、ホンダのエンジンが乗せられていることで知られている。これまでのマシンに比べて、全高が非常に低くされており、ドライバーポジションも強く寝ている。それに伴い、クラッチやフライホイールの小型化やシャフト位置の引き下げにより、かなり低重心な仕上がりとなった。
マシンが登場した1988年は、燃料の積載量が大幅に減少させられたため、ターボエンジンを載せているマシンは苦しめられた。そこで、ホンダはターボエンジンではなく低燃費のエンジンを採用して他のチームを圧倒した。わずか16回の出走で15回の優勝を勝ち取った恐るべきマシンだ。

ブリジストンタイヤを初採用した「MP4-13」

1998年に投入されたマクラーレン「MP4-13」は、エイドリアン・ニューウェイ氏がマクラーレン移籍後に初めてタッグを組んだマシンだ。エンジンは当時非常にトルクフルだったメルセデスベンツのエンジンを採用している。
マシン本体は、当時の他のチームに比べて低いノーズを採用しており、空力を向上させるためモノコックとノーズにレギュレーションフィンを設置しているのが特徴だ。また、当時F1の経験が少なかったブリヂストンのタイヤを採用したことでも知られている。

最新鋭の「MCL32」

2017年のレギュレーション変更により採用された「MCL32」を紹介する。2015年にマクラーレンとホンダのコンビが復活して以降、苦しめられていたが、2017年から開発トークンが廃止となったため、パワーユニットを根本的に見直してきた。
突起のあるショートノーズを採用しており、エンジンカバーにはシャークフィンを取り付けている。さらに、サイドポッドにあるエアインテークインレットやエアボックスが小さくなっているのが印象的だ。

まとめ

マクラーレンは、非常長い歴史を持つチームであるため、これまでたくさんのマシンを輩出してきた。 印象に残っているマシンだけでなく、今後新たに生み出されていくマシンがどのような名車となっていくのか、非常に楽しみだ。