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笑顔で終えたオリンピック!坂本花織がこれまで残した大会実績

2018 3/23 11:28Mimu
坂本花織
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Ⓒゲッティイメージズ

平昌オリンピック代表にも選ばれた坂本花織

2000年4月9日生まれの17歳、神戸野田高校に在学中の2年生である。2018年2月現在、世界ランキングは13位、日本人選手で4番目につけている。
2018年平昌オリンピックの代表となり、今シーズンもっとも名を上げた選手ではないだろうか。

思いきりが良く、見ていて気持ちがいいスケートが特徴で、大舞台でも堂々とした演技を見せる。平昌オリンピックでも、団体戦では緊張がみられたが、個人戦では笑顔でしっかりと自分のスケートを披露した。

小学生のころから大きな大会になるほど力を発揮

坂本がフィギュアスケートを始めたのは、4歳。神戸FSCに所属し、同じ神戸出身である三原舞依としのぎを削っていた。
本格的に競技会出場を始めるのは、小学4年生だった2010年。ジュニアクラスよりもさらに下のノービスクラスに出場していた。

ノービスクラスは、ジュニアよりさらに年齢が低い選手が出場するクラスで、6月30日時点(フィギュアスケートのシーズン開幕日前日)の年齢が、11歳以上12歳以下ならばノービスA、9歳以上10歳以下ならばノービスBとなる。

2010-2011年シーズン、近畿選手権ノービスBで2位に入ると、全日本ノービス選手権に出場し、24位という成績を収めた。
5年生となった2011-2012年シーズンには、ノービスAに上がり、近畿選手権ノービスAでいきなり1位。さらに全日本ノービス選手権で5位入賞をはたした。

6年生になった2012-2013年シーズンには、近畿選手権ノービスAで優勝、さらに全日本ノービス選手権でも優勝と、順調なステップアップを見せた。同年、全日本ジュニアにも初出場し、9位の成績を収めている。

この当時、すでにアクセル以外の3回転ジャンプをマスターしており、特にコンビネーションジャンプのバリエーションは豊富だった。3回転ループ+2回転トゥーループ+2回転ループや、2回転アクセル+3回転トゥーループなどをプログラムに組み込んでいた。

現在でも武器となっているコンビネーションジャンプを中2で取得

中学1年生になった2013-2014年シーズンからは、ジュニア選手として活動。8月のアジアントロフィーで優勝するなど、幸先の良いスタートを切る。
ジュニアグランプリシリーズにも参戦し、チェコ大会では6位の成績を収めた。

その後、西日本選手権ジュニアクラスで優勝し、全日本ジュニア選手権への出場権を獲得。前年から3つ順位を上げて、6位という成績を残した。
全日本選手権では15位だったが、ショートプログラムで56.29点を獲得し9位と、光るものを見せた。3月のチャレンジカップでも優勝し、シーズンを良い形で締めくくった。

中学2年生となった2014-2015年シーズンも、ジュニアグランプリに参戦したが、7位と振るわなかった。それでも、ここから調整して全日本ジュニアでは過去最高の2位。
得点も168.82と、大舞台で自己ベストをたたきだした。心臓の強さはこの当時から健在だったようだ。

この年から、3回転フリップ+3回転トゥーループのコンビネーションジャンプを飛んでいる。これは現在の坂本も武器にしており、ショート・フリーの両方で組み込まれているジャンプだ。
基礎点は9.40(現在は9.60)、さらに出来栄えの加点がつけば、10点以上を超える大きな得点源となる。
この武器をひっさげて挑んだ全日本選手権では6位、世界ジュニア選手権でも6位。坂本の名が、少しずつ世界に広まっていった。

ジュニアクラス最後のシーズンで一気に飛躍

中学3年生となった2015-2016年シーズンも、ジュニアグランプリシリーズに参戦。ラトビア杯で2位、ポーランド大会で4位と、ファイナル進出はならなかったものの成績を上げた。
しかし、全日本ジュニア選手権では5位、全日本選手権では13位と、こちらは成績を下げてしまっている。

高校1年生となった2016-2017年は、前年とは対照的に飛躍の年となった。ジュニアグランプリでは、フランス大会で2位、横浜杯で1位となり、初めてファイナルへの出場権を獲得。
ファイナルでは3位に入り、銅メダルを獲得した。

全日本ジュニアでは191.97と自己ベストを更新し優勝、全日本選手権は7位に終わったが、世界ジュニアではさらにベストを更新する195.54を出し、銅メダルを獲得した。
この年は出場したジュニアの大会すべてで表彰台に上がっており、世界のトップ選手たちに肩を並べるまでに成長した。

平昌オリンピック代表に選出!笑顔の演技を見せる

高校2年生となった2017-2018年シーズンから、シニア選手として各大会に出場する。8月のアジアンオープントロフィーで優勝すると、チャレンジャーズシリーズでは4位。
グランプリシリーズにも参戦し、ロシア大会では5位、スケートアメリカでは2位に入った。ファイナルへの進出は逃したが、スケートアメリカでは210.59で、自身初となる200点越えも達成。良い状態をキープしたまま、勝負の全日本へと挑む。

全日本選手権では、ショートで完璧な演技を見せ、73.59の自己ベストをたたき出して暫定1位に。さらに翌日のフリーでもミスのない演技を見せ、139.92点で4位。
総合213.51で宮原知子に次ぐ2位に入り、平昌オリンピックの代表に選出された。

そして四大陸選手権では、自己ベストをさらに更新する214.21を出し、万全の状態で平昌オリンピックに臨む。団体戦では自分の演技ができなかったと反省点を残す滑りであったが、個人戦ではフリーで着氷ミスが1つあった以外はほぼ完ぺきな演技を見せ、209.71で6位入賞。
メダル獲得こそならなかったが、最後は笑顔で演技を終えることができた。坂本にとってはもちろん、ファンにとっても忘れられない瞬間になったことだろう。