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大舞台でこそ光る華やかな演技!本田真凜の大会実績

2018 3/20 15:22Mimu
本田真凜
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Ⓒゲッティイメージズ

1章 常に大きな注目を浴び続ける本田真凜

本田真凜は2001年8月21日生まれの16歳で、関西大学高等部に通う高校1年生だ。2018年2月現在の世界ランキングは、20位で日本人選手の中では6番目。日本スケート連盟から特別強化選手に指定されている。兄の太一、妹の望結と紗来もフィギュアスケーターという、スケート一家としてもおなじみだ。

小学生のころから実績を残し、フィギュア界では早くから注目を集めていた。さらに妹の本田望結が子役女優として活躍しており、メディアで大きく取り上げられることも多々。その注目度に見合うだけの豊かな才能を、本田は持ち合わせている。

2章 幼少期から大舞台でも堂々の演技

本田がスケートを始めたのは、2歳の時だという。先にスケートを始めていた太一の影響もあったそうだ。2011年、10歳になるころには早くも競技会に出場し始め、近畿選手権ノービスBに出場していきなりの優勝。さらに全日本ノービス選手権にも出場し、2位という好成績を収めた。当時から大舞台には強かったようだ。

ちなみにノービスとは、ジュニアよりさらに年齢が低い選手が出場するクラスのことである。6月30日(フィギュアスケートのシーズン開幕日前日)に11~12歳で所定の級を満たせばノービスA、9~10歳で所定の級を満たせばノービスBの大会に出場することができる。

2012年には近畿選手権ノービスBで2連覇を達成し、全日本ノービス選手権でも優勝する。近畿選手権では83.30点、全日本では90.41点という高得点。いずれも2位とは20点前後の点差をつけての優勝だった。

当時すでにアクセル以外の3回転ジャンプを取得しており、3回転ルッツ+2回転トゥーループ+2回転ループの3連続コンビネーションや、2回転アクセル+3回転トゥーループといったジャンプも決めている。

3章 豊かな表現力はノービス時代から健在

小学6年生になった2013-2014年シーズンから、本田はノービスAクラスの大会に出場する。近畿選手権ノービスAでは100.51点を記録し、2位に30点以上の差をつけて優勝。しかし、全日本ノービス選手権では3連続のコンビネーションジャンプが規定によって無得点になってしまい、80点台で3位にとどまった。

それでも全日本ジュニア選手権への出場が決定し、ショートは13位と奮わなかったが、フリーは2位で、総合順位は5位。冒頭の3連続ジャンプでミスが出たものの、後半にかけては完璧な演技を見せた。しなやかな動きや、ジャンプの美しさは、この当時から素晴らしいものを持っていたように思う。

中学校に進学した2014-2015年シーズンは、6月30日時点で12歳だったため、ノービスの最終シーズンとなった。近畿選手権大会ノービスAで2連覇を達成し、全日本ノービス選手権でも2位に入る。

全日本ジュニア選手権にも2年連続で出場。ショートで7位と出遅れたが、再びフリーで2位、総合4位と前年よりも1つ順位を上げた。

4章 初出場の世界ジュニア選手権で優勝!

中学2年生になった2015-2016年シーズンから、本田はジュニアに上がる。アジアンオープントロフィーで2位と順調なスタート。ジュニアグランプリシリーズのアメリカ大会で2位、クロアチア大会では優勝し、ジュニアグランプリファイナルでは、白岩優奈や三原舞依を上回る3位という好成績をおさめた。

また、全日本ジュニア選手権では6位、初めて出場した全日本選手権でも9位という結果を出した。ジャンプにミスが出て順位は奮わなかったが、彼女の持ち味でもある優雅な表現は、存分に見せることができただろう。

これらの結果により、世界ジュニア選手権への出場も決定。全日本選手権でのミスをしっかりと修正し、ショート・フリーともに完璧な演技を見せ、自己ベストの192.98点をマーク。初出場にして初優勝という快挙を成し遂げた。

5章 初の200点越えを達成したジュニア2年目

中学3年生になった2016-2017年シーズンは、9月のアジアンオープントロフィーで優勝と幸先の良いスタートを切った。ジュニアグランプリシリーズにも参戦し、横浜大会とスロベニア大会でともに2位と、2年連続でファイナルへの出場権も獲得した。ただし、ファイナル本番はインフルエンザで棄権している。

ジャンプやスピンだけでなく表情の1つ1つにこだわった滑りを見せ、会場中を魅了する彼女の滑りは、全日本ジュニア選手権で3位、全日本選手権でも4位という結果を残している。

2年連続代表で選出された世界ジュニア選手権でも完璧な滑りを見せ、ショート68.35点、フリー133.26点、総合201.61点と、自身初の200点越えを達成。この時、2連覇も見えていたが、のちに平昌オリンピック金メダリストとなるアリーナ・ザギトワ(ロシア)が208.60点を出したため、本田は総合2位となった。

6章 大事な大会で力を出し切れなかったシニア1年目

高校1年生になった2017-2018年シーズン、この年からシニアクラスに転向。オリンピックイヤーということもあり、本田にとっても大事なシーズンとなる。9月のUSインターナショナルクラシックで198.42点をマークして優勝し、順調な滑り出しを見せる。

だが結果は、グランプリシリーズはスケートカナダで5位、中国大会で5位となり、ファイナル進出にはならず、シニアの壁に阻まれてしまう。さらに全日本選手権でも7位。ショート・フリーともにジャンプで細かいミスが出てしまい、思うように得点が伸びない。ここまで順調に強さを発揮していた本田だが、残念ながら代表の座を宮原知子と坂本花織に譲る形となってしまった。

まだ16歳と若く、実績と実力があることは間違いない。本田の何よりの魅力は、その演技の華やかさだ。天性のものなのか、“魅せる”演技に関しては、とびぬけたものを持っている。そしてそれは、舞台が大きくなるほど、輝きを増していく。

いつかオリンピックの大舞台で、その滑りを存分に見せてほしいものだ。