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ジャンプの種類を知って、もっとフィギュアスケートを楽しもう!

2016 11/1 19:56
?Yuzuru HANYU
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Photo by Sergey Nivens / Shutterstock.com

フィギュアの魅力の肝であるジャンプ。各ジャンプの見分け方を知りたい方もいるのではないだろうか? さらにフィギュアスケートを楽しんでいただけるよう、ジャンプの種類とその特徴を解説する。

華麗で最高難度を誇るジャンプ・アクセル

現在、ISU(国際スケート連盟)が認定している6種類のジャンプのなかで一番難易度が高いとされているアクセルジャンプ。
ジャンプの種類を見分けるのは難しいのだが、唯一、前を向いたまま踏み切るジャンプがアクセルだ。ただ前向きで踏み切ることは難しく、着氷は後ろ向きなので回転数が1/2多くなるため、難易度が高くなるのだ。1.5回転でシングルアクセル、2.5回転でダブルアクセル、3.5回転でトリプルアクセル。ダブルアクセルはショート・プログラムでは必須のジャンプなのでよく耳にする。
しかし、浅田真央選手の代名詞のようにもなっているトリプルアクセルは、日本の女子では伊藤みどり選手と中野友加里選手の3人しか成功させたことがないということからも、いかに難しいかがわかるのではないだろうか。 

自然な流れのジャンプ・トウループとループ

一番難易度が低いとされていて、基礎点数が最も低く設定されているトウループ。前向き滑走の後、踏み切りの直前に向きを後ろに変え、右足外側のエッジで踏み切り左足のトウ=「つま先」でリンクを蹴って跳ぶ。男子シングルの4回転ジャンプはほとんどがこのトウループだ。ループは、右足で踏み切って、トウを使わないジャンプだ。
トウを使わないので、跳ぶ瞬間にイスに座ったような格好になるため2つのジャンプの見分けることができ、トウを使わないループのほうが難易度は高いと言われている。常にジャンプの着氷は右足ということから、右足から滑走するトウループ・ループはコンビネーションジャンプの後に続けて使われる。

「ハ」の形で見分けるジャンプ・サルコウ

サルコウというジャンプの名前が印象的だが、サルコウ選手が初めて跳んだジャンプということから名づけられたそうだ。トウループやループと同じように、前向きに滑ってきて、踏み切り直前に向きを後ろに変え、左足の内側のエッジで踏み切り右足を前に振り上げジャンプ。足の形が一瞬「ハ」の字に見えるのが特長だ。
トウループと同じように前向きに滑ってきて、勢いをそのままジャンプに生かせることから難易度は低いとされているのだが、羽生結弦選手の美しい4回転サルコウに魅せられたファンは多いのではないだろうか。また、女子で4回転サルコウを成功させたのは安藤美姫選手ただ一人だ。

見分け方が難しいジャンプ・ルッツとフリップ

このほか、アクセルの次に難しいと言われているルッツ、そしてルッツととてもよく似ているフリップがある。後ろ向きの滑走から左足外側のエッジで跳び上がり、右足のトウでリンクをついて跳ぶルッツ。滑走してきた軌跡とは反対の方向に回転して踏み切るのでとても難しいとされている。
また前向きに滑走してきて、ジャンプする直前に後ろ向きになり左足内側のエッジに右足のトウをついて跳ぶフリップ。トリプルフリップは高橋大輔選手が得意としていたジャンプで、2016年には宇野昌麿選手が初めて4回転フリップを成功させている。

まとめ

基本のジャンプの6種類に加え、その回転数とジャンプの組み合わせによって、さらに難易度が上がっていくのだ。